PKK、子供を誘拐?―ディヤルバクルで母親ら、抗議
2014年05月27日付 Radikal 紙


ディヤルバクル県で、PKK(クルディスタン労働者党・非合法組織)に子供を誘拐されたと主張する家族らがBDP(平和民主党)議員らと口論になった。警察が騒ぎを収めたが、その場を離れた家族らはダーカプ広場で座り込みの抗議を始めた。BDP幹部は、家族らが扇動されていると主張した。

ディヤルバクル県で、産業職業高校9年生で15歳のÖ.Ç.と同学年のいとこである15歳のB.Ç.が一昨日(5月25日)PKKによって山に連れ去られたと話す家族らは、今日(27日)BDPの県支部ビルに乗り込んだ。2人の親族である約10人のグループは、入ったビルの中でBDP議員らと口論になった。発生した騒ぎで暴力を振るわれたと言う家族らは警察を呼んだ。党支部ビルに到着した多数の警察官は、家族らとBDP議員の小競り合いを仲裁し、家族をビルの前から遠ざけさせた。家族らはビルから出ていく際、BDP議員らを拍手で抗議した。

■座り込みの抗議

BDP支部ビルを離れた後、ディヤルバクル市のスル区にあるダーカプ広場にやってきた家族らはそこで座り込みの抗議を始めた。2人の祖母グリ・チェティネルさんは、クルド語で泣き叫びながら孫たちの解放を望んだ。チェティネルさんは、「私は認めません。子供を返して」と話した。
高校生のÖ.Ç.の母ハリメ・チェティネルさんは、息子は病気だと述べ、解放されることを望んだ。母親は次のように述べた。「息子は糖尿病で、同時にぜんそくも患っています。向こうで症状が悪化するかもしれません。薬をとらなければ血糖値が300になって死んでしまいます。私の息子に何かあったら、原因はそれです。(連れ去った人間は)息子に学校でインスリン注射を打ちました。そして息子たちを学校から(山へ)連れていったのです。息子を返して下さい。」

■「私はあの子を体外受精で授かった」

B.Ç.の母サニイェ・チェティネルさんは、息子を体外受精で授かったと述べ、「息子を返してほしい、他は何もいりません。3日間息子はいないままです。 3日間家は悲しみであふれています。息子は、日曜日の午後4時から5時の間に食事をして出かけました。息子は理髪店で働いています。友人に「あいつらに連れていかれる、行かないといけない」というショートメッセージを送ったそうです。息子を返して」と話した。2人の家族たちはその後ダーカプ広場で座り込みの抗議を始め、親族らも加わったことで抗議者の数は10人となった。

■市庁舎前で抗議する家族の数は、11になった。

PKKによって子供たちを誘拐されたと主張し、5月19日からディヤルバクル広域市庁舎前で座り込みの抗議を始めた家族の数は、抗議9日目に11人に増えた。子供たちを山に連れ去られた家族の一部は、ほかの様々な学校で学ぶ子供らに被害が及ぶことを懸念し、インタビューや写真に写ることを避けた。

■BDPの声明:ゲリラ活動への参加には我々は何の関係もない

BDPディヤルバクル県支部は書面による声明を出し、政府と警察を批判した。声明内容は次の通り。
「当該地域で長い間続く闘争の唯一の責任者であるトルコ共和国の一元的国家観およびその今日の実行者であるAKP政権は、血にまみれた手を再び動かし始めた。クルド民族の指導者アブドゥッラー・オジャランが2013年のネヴルーズに開始した和平プロセスは、AKP政権によって妨害されている。クルド民族の指導者とクルド人解放運動のあらゆる良識的な呼びかけと取り組みにも関わらず、トルコ政府は絶えず攻撃を続けている。クルド人の地を血の海に変える特殊戦闘部隊の汚れた血のゲームが、アメド(ディヤルバクル)で再び始まった。ファシストのトルコ警察がそそのかした3人から5人の無礼者たちが平和民主党ディヤルバクル県支部ビルに押し入った。
駐屯地を作り、党支部ビルに乗り込み、クルド民族を脅そうとするAKPの警察は、今何千人もの警察官と装甲車で我々の支部ビルを取り囲み、挑発の準備を整えた。嘘の報道と中傷で世論を誤解させている。クルド民族とBDPをいがみ合わせようとしている。特に和平プロセスとともに扇動者の手によって、我が党とクルド民族は仲違いさせられようとしている。ゲリラ活動への参加は、我々の党とはいかなる関係もないことを人々は皆知るべきである。」

■主席検事が捜査を開始

ディヤルバクル県共和国主席検事のラマザン・ソルマズ氏は、PKKが子供たちを連れ去り身柄を拘束していることに関する捜査を開始させたと述べた。ソルマズ主席検事は、「捜査番号2014/16234により、子供らをリジェに連れ去り身柄を拘束する者たちに関する捜査は続いており、捜査段階および捜査結果に関しては今後世論に公表される」と述べた。

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( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:34063 )