3兆トマーン横領事件で初の処刑(上)
2014年05月25日付 Jam-e Jam 紙


マフアーファリード・アミール・ホスラヴィーに対する死刑、執行される

【政治部:モスタファー・エンテザーリー・ハラヴィー】マフアーファリード・アミール・ホスラヴィーの一件に終止符を打ったのは、「処刑」だった。3兆トマーン[※現在のレートで約1,000億円]腐敗事件の主犯として知られるこの男(45歳)への刑が、昨日[24日]夜明け前に、エヴィーン刑務所内で執行された。

 テヘラン一般・革命検察庁の広報サイトは、この経済犯の処刑に関して、次のように発表している。

国の経済秩序を共謀して混乱せしめ、銀行ネットワークに腐敗をもたらし、〔‥‥〕数十億トマーンもの違法な資金を受けとり、資金洗浄に参加し、贈賄を行う、などの行為を通じて、「地上に頽廃をまき散らした」罪に問われて死刑判決を受けていたマフアーファリード・アミール・ホスラヴィー(マンスールの子)死刑囚は、同判決が最高裁で支持されたことを受け、1393年ホルダード月3日[西暦2014年5月24日]土曜日夜明け前に、エヴィーン刑務所内で処刑された。

 その一方で事件を担当した判事は、マフアーファリードに科されていた6,000億トマーン[約200億円]の罰金が国庫に入ったと発表した。

マフアーファリードとは何者か?

 国内の銀行業界で人知れず起きていた大規模な腐敗事件が発覚したのは、1390年モルダード月中旬[西暦2011年8月上旬]のことだった。マフアーファリード・アミール・ホスラヴィーという名の人物が率いる「アーリヤー」という名のグループが、銀行から巨額の資金を横領したという内容の報道だった。しかし、このような大規模な腐敗事件を起こすことのできたマフアーファリード・ホスラヴィーとは、一体何者だったのだろうか。この疑問に答えるためには、少々過去に遡らねばならない。

 マフアーファリードの活動は、1384年から85年にかけて[西暦2005年3月~07年3月]兄弟たちと協同で畜産業を興したのが、始まりだった。彼がこの事業を立ち上げることができたのは、「新規小規模事業所育成制度」を利用したお陰だった。彼はこの制度による資金の貸付を不正利用して、自身の活動を継続、それが金融犯罪事件へと発展していくきっかけとなる。

 事実、1385年ホルダード月28日[西暦2006年6月18日]時点で、5,000万トマーンだった「アミール・マンスール・アーリヤー投資開発会社」の原資は、87年バフマン月30日[西暦2009年2月18日]時点になると、200億トマーンにまで増えるのである。

 アミール・マンスール・アーリヤー投資開発会社は1389年[西暦2010年3月~]に、[憲法]第44条政策〔※国営企業の民営化政策のこと〕実施の流れに乗る形で、一連の疑惑に満ちた動きによって、「ロレスターン機械製造」株の94.96%、「イラン鉄鋼工業グループ」株の95.2%、「鉄道技術建設エンジニアリング」株の95%、「フーゼスターン・オキシン鉄鋼」株の39.5%を取得するに成功しているのだ。

つづく


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( 翻訳者:3413001 )
( 記事ID:34080 )