イランの幹線道路で交通死亡事故が警戒レベルにまで増加(上)
2014年06月09日付 Iran 紙


【ハミード・ハージープール】交通死亡事故件数の増加が警戒レベルに達している。こうした状況は、警察や一部の関係機関が道路の安全を取り戻そうと、数多くの対策を講じている中でのことだ。

 免許証発給手続の厳格化、反則金の引き上げ、監視カメラの路上設置、道路の拡幅、繰り返し行われる警告、〔交通規則を守るよう呼びかける〕テレビコマーシャル、ノウルーズ(イラン正月)や夏期シーズンの特別対策の実施。これらの対策も、しかし交通死亡事故件数の増加を食い止めることができずにいる。

 この2日間、各メディアや通信社で伝えられた交通事故に関する報道から分かるのは、交通事故の死傷者数が増加しているということだ。実際、死亡事故に関する報道は、交通取り締りや道路管理、救急医療、さらには自動車メーカーの責任者や関係者までをも懸念させるまでになっているのだ!交通事故は、我が国における死亡原因の第一位を占めており、〔毎年〕数千人の命を死へといざない、数十万人もの罪のない人々から日常の生活を奪っている。

 各紙や各通信社の事件面、さらにはテレビのニュース番組でも、交通事故のニュースが毎日報じられている。この種の事故は一日ごとに少しずつ発生しているため、社会にさほどの懸念の波は起きていない。〔しかし〕年末になって事故件数や死傷者数を集計すれば、人類にとっての一つの悲劇が起きていたことが分かるだろう。

 ここ数年の間に、交通事故による死亡者数は、〔年間〕2万8千人から約1万8千人へと相対的に減少した。これは警察や一部の政府機関の努力によるものであるが、しかしこの数字は、満席の旅客機60機の墜落事故〔による死亡者数〕に相当する。

 仮に300人が乗った航空機が墜落し、乗客が全員死亡した場合、何日間も、場合によっては数ヵ月間かけて事故の調査が行われ、事故の責任を問われた者は裁判にかけられる。ところが、自動車事故では、時としてその責を負うのは安全性に問題のある自動車や道路であり、それが罪のない人々や家族を死に至らしめたにもかかわらず、何の批判も受けないことさえあるのである。ここ2日間の金曜日と土曜日[6月6日と7日]に起きた交通事故件数が示しているのは、〔最近になって交通事故による〕死傷者数は増加しているということだ。この問題は一考に価する問題であり、憂慮すべき事柄でもある。そこで、以下に〔6日と7日に起きた〕事故の例を一部、取り上げてみよう。

両親の遺体に寄添う4歳の子ども

 スィールジャーンからケルマーン方面へと伸びる幹線道路の5km地点で、ペイカーン〔※かつてのイランの国民的車種の一つ。燃費が著しく悪く、大気汚染の元凶だったため、すでに製造中止〕のピックアップ・バンが横転し、若い夫婦が死亡した。1時間後に警察官が横転事故の通報を受け、事故現場に赴くと、4才の子どもが両親の遺体の傍らに座り、痛ましい光景を見つめているのを目の当りにした。事故原因は、居眠りによって進路を外したことによるものだと、警察は発表している。

プライドがトレーラーと衝突

 スーサンギャルド=アフワーズ街道でプライド車とボルボ製トレーラーが衝突し、プライド車に乗っていたドライバーと3名の同乗者が死亡した。事故原因は、ドライバーの不注意で進路を左側にはずしたことだった。

〔‥‥〕

つづく


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( 翻訳者:3413001 )
( 記事ID:34298 )