イラク・トルクメン勢力、武装化
2014年06月17日付 Hurriyet 紙


イラク・シリア・イスラム国(ISIS)がモースルとテルアフェルを掌握した後、キルクークのトルクメン人の一部は、安全確保のため武装し始めた。

トルクメン人たちの不安は、今日(6月17日)行われた記者会見においても露わになった。イラク・トルクメン戦線(ITC)の指導者エルシェド・サーリヒは防弾ベストを着用して会見に臨み、ITCメンバーらも武器を手に列席した。

■「我々は武装せざるをえない」

サーリヒは会見で、イラクにおける全派が武装していると指摘し、「トルクメン人にも自衛のために武装する権利がある。我々の土地と同胞を守るためには武装せざるをえない」と述べ、次のように語った。

「トルクメン人が多く住むテルアフェルがISISに制圧された後、不安が増した。向かう道は宗派戦争で、一刻も早く然るべき措置をとらなければならない。進行中の事態からは誰も利益を得ないだろう。イラク国民が被害を被っている出来事に最もひどい影響を受けているのはトルクメン人だ。ISISが攻め入ったテルアフェルでは何千人ものトルクメン人が逃げ、モースルやシンジャールに避難し、またテルアフェルでは大きな人道上の悲劇が起こっている。
ISISとペシュメルガ(クルド人民兵)がこの機に乗じて問題のある地域に入ってきた。この負の事態を好機と捉える者たちは、キルクークやテルアフェル、バクーバ、トゥズフルマトゥといった地域を、既成事実をつくって掌握しようとしている。」

■1500人が警備

キルクーク県ターゼフルマトゥ地区で武装するトルクメン人らを指揮するエルジュメント・マルは、アナトリア通信社のリポーターに「1500人の武装メンバーと昼夜警備を行っている。ISISは我々まで2キロの距離にいる。ここにはペシュメルガもイラク軍もいない。したがって我々が武装するしかないのだ」と話した。

キルクークから10キロ南にあるターゼフルマトゥの人口は、シーア派トルクメン人で構成されている。イラク軍が撤退した地域にはペシュメルガも入ってこなかった。ISISはターゼフルマトゥまで2キロの距離にいる。トルクメン人たちは、ISISがターゼフルマトゥに侵攻し殺戮を行うことを懸念している。このため、武装化を決心したトルクメン人たちが、地区周辺の地点に配置された。

■ペシュメルガ、ISISと衝突

一方、ターゼフルマトゥ地区のベシル村で、ペシュメルガとISISの間で激しい衝突が始まったことが明らかになった。
入ってきた情報によれば、ターゼフルマトゥ地区から5キロ南のシーア派トルクメン人が集中するベシル村で、ペシュメルガがISISの攻撃に応戦した。衝突は何時間も続いている。発砲や爆発音が周辺の村からも聞こえている。現地への立ち入りに許可が下りなかったため、死傷者数に関する確かな情報は出されていない。北イラク・クルド人自治政府当局は、ペシュメルガに対し継続的に軍需品を供与している。

発生した衝突のため、キルクークから15キロ南にあるターゼフルマトゥ地区およびベシル村のトルクメン人たちの避難が続いている。子供や女性、老人、男性など避難する何千もの人々は、ペシュメルガのコントロール下にあるキルクークに避難している。

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( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:34352 )