樹齢1000年の樹の下でイフタール
2014年07月02日付 Zaman 紙

イズミル県ブジャ郡カイナクラル村はラマザン月に人で溢れかえっている。カイナクラル村にこれほどまで人気を持たせているのは、村の広場にある樹齢1000年のプラタナスの木である。

年老いたプラタナスの木の下は、ラマザン月に涼しい場所で断食明けの食事をすることを望むイズミルっ子達の行きつけの場所である。しばしば、歴史的なプラタナスの木の下に場所を見つけることは困難である。特に週末のイフタール前が混む。空いているテーブルやイスを見つけることができた人々は家から持ってきた断食明けの食事で食卓を用意し、涼みながら断食明けの食事を楽しんでいる。

カイナクラル村は街の中心に残るひっそりとした村である。イズミルの清涼剤ともいえる歴史的なプラタナスの木々があるニフ山のふもとに位置している。海抜が高いため郡の中心部より3~5度気温が涼しい。自動車道の接続により村への交通の心配はない。夏、特に週末は深夜までこの場所で席を見つけるのは難しい。慈善団体はここで市民に対してイフタール用の食事を用意している。カイナクラル村の代名詞であるプラタナスは、最も若いもので樹齢140年、最も古いものは樹齢999年である。高さ30メートル、直径14メートルである樹齢1000年のプラタナスは1016年にアナトリアに初めて来たアルペレンによって植えられたと伝えられている。

村長のシェン氏は、プラタナスの下でのイフタールという伝統が5年前に始まったと説明する。
「2009年にプラタナスの下で大勢の参加者にイフタールを振る舞いました。カイナクラル村の全ての村人をプラタナスの下に招待したのです。いくつかスポンサーも見つけました。本格的な会になりました。600人のイフタールの食事を用意し、1000人が来ました。ここまでの人をどうやってもてなしたら良いか分かりません。その後、カイナクラル村の住民と村外から来た人たちがこれを大層気に入ってくれました。このようにして伝統化しました。」と話している。

年金受給者のシャーバン・バロルさんもプラタナスの木の下の常連の一人だ。家族と一緒に3、4年間イフタールの食事をプラタナスの木の下で取っている。10キロの距離を来ていると話したバロルさんは以下のように語る。「自宅で用意した食事を持ってきてイフタールをここで行っています。プラタナスの下は涼しく、新鮮な空気に包まれて食事し、チャイを飲み、おしゃべりをします。夜明けの食事までここにいることもあります。全ての疲れを追いやって家へ戻ります。」

村の店主の一人、スレイマン・カバクチュさんはプラタナスが自然のクーラーの役割をしていると話す。プラタナスの木の下には泉もあると話すカバクチュさんは、「イズミルのたくさんの場所から人々が断食明けの食事をとるために来ています。街のストレスから逃げる人たちの行きつけの場所です」と語った。

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( 翻訳者:竹田史佳 )
( 記事ID:34558 )