ギュル大統領、今後に言及
2014年07月16日付 Cumhuriyet 紙

ギュル大統領は先日行った会見で、エルドアン首相の行動に対する不快感について、「設立者である私たちが党の外に取り残される状態に陥った」と説明した。エルドアン首相の行動に対する不快感はまた、「私たちはトルコの発展のためを考えて政治活動を始めた。たくさんの事をしてきたが、次第に私たち全員が考えたことではなく、一人が考えた事が実現されるようになった」と話した。

タイイプ・エルドアン首相が大統領候補になったことで、党の中枢から外れたと言われているアブドゥッラー・ギュル大統領だが、今後の動向についてのメッセージははっきりしている。ギュル大統領が、決定プロセスにおいて彼自身がその設立者である公正発展党の外に置かれること、決定がエルドアン首相のみによって行われていることに不快感を覚えているという。

トルコ商工会議所連合のイフタールの食事においてギュル大統領は、「これから先も国民への奉仕を続けます。どのようにしていくかを見ていきましょう」と話した。二者会談で、公正発展党の外で政治活動を続ける意思を仄めかしたことが分かった。ギュル大統領はこのために大統領選挙の結果を待っているという。大統領選出馬の際のエルドアン首相の態度を見た後、AKPの設立メンバー、(出身地)カイセリの知人ら、そして学生時代からの友人たちも含めた数多くの人が、ギュル大統領を訪問した。ギュル大統領はこれらの面会でエルドアン首相と公正発展党の数名の人物に対する失望を、「私たちが設立者である党外に取り残される状態に陥った」という言葉で共有した。

■「私たち全員のものではない、ある一人の考えである…」

ギュル大統領は2001年の党設立段階へ向けた作業と決定プロセスについても語り、この会合で「私たちはトルコの発展のためを考えて政治活動を始めた。たくさんの事をしてきたが、次第に私たち全員の考えでなくなった。一人が考えた事が実現し始めた」と話し不快感をあらわにしたという。ギュル大統領は過去に行った二者会合においてエルドアン首相が大統領候補になることを「彼の権利だ」と評していた。

■ギュル大統領に忠節な人々…

ギュル大統領へは非常に多くの人が「政治を続けるべきです」という方向性のメッセージを発している事がわかった。公正発展党設立者の1人であり、一時期大臣職も務めたある人物は、「あの時はギュルが私に声をかけた。彼がまた呼んでくれるのなら、馳せ参じよう」と述べ、党設立時に信頼を寄せた人物への忠節を語った。ギュル大統領が、トルコ政治の行方にアナトリアの実業家らが影響するだろうと強調していたことが分かった。これについて、「人生はアナトリアの経済の上を流れる。私企業の期待がトルコの方向を決定する。アナトリアから来る要求が政治の方向を決定するだろう」と話していたという。

■ロケットは発射されねばならない…

トルコ商工会議所連合でのイフタールの食事の席でギュル大統領は、トルコの民主主義と法改正を進めることが必要であると述べ、ここ数年、国内の問題に苦慮する国が、「もう一度落ち着きを取り戻し、ロケットが発射するように前へ進む必要がある」ことを話した。

■まずハイリュンニサ・ギュル夫人を説得

4月の段階で「今日の条件では私の政治プランはない」と話していたギュル大統領だが、決定プロセスで妻のハイリュンニサ・ギュル夫人が影響していることが分かった。複数の情報筋は、夫が政界に身を置くことに対してハイリュンニサ・ギュル夫人は常に距離を取っていることを指摘した。ギュル大統領は政治をどこで続けるかという問題において秋を待っており、公正発展党の牙城とされ、ギュル大統領の出身地であるカイセリでは、エルドアン首相の立候補に対して支持が落ちるだろうと見られている。

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( 翻訳者:竹田史佳 )
( 記事ID:34731 )