アンタルヤに女性専用ビーチ
2014年08月16日付 Milliyet 紙


アンタルヤ広域市のサルス行楽場に、7万2000平方メートルの女性専用ビーチが開かれた。女性たちはワンピース水着やビキニを着て、あるいは上着を羽織って海へ入った。

アンタルヤ広域市のコンヤアルトゥにあるビーチのように無料で、さらには女性にのみサービスを提供するビーチが、サルスにある7万2000平方メートルの土地に開かれた。開場式には、アンタルヤ選出の国会議員であるヒュセイン・サマニ氏とギョクチェン・オズドアン・エンチ氏(いずれも公正発展党所属)、アンタルヤ広域市のメンデレス・トゥレル市長(公正発展党所属)と妻のエブル・トゥレルさん、コンヤアルト群のイブラヒム・ケキリキ郡長、公正発展党のアンタルヤ県支部長であるムスタファ・キョセ氏、ならびに多くの男女が参加した。

■「これは選択肢の提供である」

一人の女性として、国会議員としてメンデレス・トゥレル氏へ感謝を示したギョクチェン・オズドアン・エンチ氏は、以下のように述べた。
「原始的だとか、時代遅れだとか言う人もいました。しかし、私たちが行ったことは女性たちに対する前向きな区別です。コンヤアルトゥには640キロメートルにも及ぶ海岸があり、その内のわずかなこのビーチは実際は特権的な場所ではなく、選択肢の提供です。選択肢を提供することは、民主主義の伝統文化の最も重要な構成要素です。この美しいビーチをアンタルヤの人々へ贈ります。私も子供たちと一緒にここで海へ入りたいと思っています」

■女性たちへの贈り物に

アンタルヤ広域市のメンデレス・トゥレル市長は、少し遅くなったが、(女性専用ビーチが)初めて実現されたと述べ、以下のように続けた。

「この美しいビーチは、トルコや海外から来る全ての女性へのアンタルヤからの贈り物になるでしょう。女性専用ビーチは、我々から人々へのサービスという新しい波紋です。アンタルヤは望んで、コンヤアルトゥに無料のサービスを市民に提供しました。今日、女性たち、母親たち、若い姉妹たちの要望を実現し、彼女たちが自由で快適に感じられるビーチを贈ります。このビーチがつくられたことは、需要や要望の実現です」

■ペンシルバニア(ホワイトハウス)を批判

女性を男性よりも優先する考えであると述べたトゥレル市長は、以下のように続けた。

「女性専用ビーチを過去の遺物だとか、時代遅れだとか、政治的意図で曲解しないで頂きたい。特に近年、海の向こう側から指示を受け、去る3月30日の統一地方選挙で海の向こう側と相似する路線を選び、8月10日の大統領選挙でも海の向こう側と与し、地方議会でパラレル国家(訳注:KCK(クルディスタン社会連合)を指す)の不法性を主張しながらペンシルバニアの、すなわちホワイトハウスの弁護士を気取る諸兄には、ぜひこの件への口出しを謹んで頂きたい。
誰も彼らの言うことにだまされたりしない。アンタルヤで、私たちにアタテュルク主義や世俗主義、共和国、現代性について能書きを垂れようなどと誰も思わないように。もし共和人民党の言う共和国主義や世俗主義が、今日そうあるように、ホワイトハウスに利することを指すのならば、そのような共和国主義や世俗主義は滅ぶがいい。
あなた方の共和国主義や世俗主義は腐敗している。ガーズィー・ムスタファ・ケマルが我々に耳を傾けているのなら、ここからこう申し上げる。『世俗主義と共和国の不屈の番人として我らが任を拝している。父よ、安らかに眠りたまえ』と」

トゥレル市長は、アンタルヤでは、1930年代、つまりアタテュルクの時代のアダラルビーチに女性専用ビーチが存在したとして、「その当時は女性用ハマムと呼ばれていた。1940年にアタテュルクが去ると、この運用も終わった」と述べた。

■「アンタルヤにジェム・エヴィをつくる」

トルコ人とクルド人の間の争いを引き起こそうとする外部勢力の目論見は、政府の尽力で失敗に終わったが、今度はアレヴィー派とスンニ派との間に衝突を起こそうとしていると述べたトゥレル市長は、「この計略も、我々は国民とともに阻めるだろう。アンタルヤ水道局(ASAT)の建物の隣にある以前の村落サービスエリアに、1万人規模のとても大きな市のジャーミーをつくる。『しかしまだ足りない。宗教的、民族的、地域的な国粋主義をなくそう』と話し合った。これにより、アンタルヤの重要な欠陥を補うことができる。このジャーミーと一緒に、ジェム・エヴィもアンタルヤにもたらそう。なぜなら、私たちは、スンニ派とアレヴィー派という差別を認めないからだ」と語り、アンタルヤに在住するロシア人とドイツ人が望めば、教会も建設されることを述べた。

ビーチの開場式では、女性国会議員のギョクチェン・オズドアン・エンチ氏、トゥネル市長の妻エブル・トゥネル夫人と計画に携わった女性メンバーにはさみが渡され、男性メンバーはただテープを手に持った。開場式の後、女性たちはビーチへ走った。自分たちが自由に使えるビーチで初めて海へ入った女性たちは、ワンピース水着やビキニを着用し、上着を羽織って海へ入る女性もいた。

■従業員も女性

社会施設や居住空間としても整備されたサルス女性専用ビーチ内には、ケバブ店や魚料理店、公園、海岸ビュッフェ、マーケット、6つの店から成るサルス市場、子供の遊べる公園、スポーツ公園、礼拝施設がある。日中の8時から19時の間は女性のみに向けたサービスを行うこの施設は、19時から24時の間は男女共用となり、家族の待ち合わせ場所になるだろう。
女性たちは、コンヤアルトゥの海岸と同様、300脚のビーチチェアや150個のパラソル、150個のミニテーブル、シャワー、トイレ、脱衣場のようなサービスを無料で利用できる。女性専用ビーチの清潔さの保障する従業員も女性である。また、ビーチでは6人の女性ガードマンと2人の女性ライフセーバーが業務を行う。

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( 翻訳者:白尾みさき )
( 記事ID:35093 )