戦勝記念日レセプション、盛大に
2014年08月31日付 Hurriyet 紙


8月30日、エルドアン大統領は、チャンカヤの大統領府にて行われた戦勝記念日のレセプションに、「総指揮官」の肩書きで就任後初めて参加し、民謡「イエメンのトルコ人兵士」を歌った。レセプションはチャンカヤ大統領府の庭園で開催され、政治、経済、芸術、スポーツ界からの出席者が彩りを放っていた。レセプションには各界からは3500名近い招待客が集ったが、一方で野党代表らの不参加が目立った。

エルドアン大統領は妻のエミネ夫人とともにチャンカヤ大統領府でのレセプションで招待客らを迎えた。

■一緒に歌われませんか?

エルドアン大統領は、招待客らと言葉を交わしながら、庭園内を回り、大統領がオーケストラ前に来たタイミングで曲が途切れた。大統領がオーケストラを賞賛すると、コーラス歌手の一人がエルドアン大統領に近づき、「次の曲を一緒に歌われませんか?」と誘った。

曲が流れ始めると、エルドアン大統領は隣にいた歌手ヤヴズ・ビンギョル氏と一緒に、「イエメンのトルコ人兵士」のさびの繰り返し部分を歌った。同曲の「ここはムシュ」という歌詞に対して、エルドアン大統領はビンギョル氏のほうを向いて、「正しくは「フシュ」だよ」と発言。曲が終わった後、大統領は周囲に「でも僕たちがこの曲で「フシュ」と歌ったらムシュの人たちは怒るよね」と続けたという。
(訳者註:同曲の歌詞が「ムシュ」か「フシュ」かについてはトルコ国内で議論がある)

■エルソイさんから白バラが2輪

レセプションには国会議員や少数派信徒集団の代表者らも出席した。また参加者には、ヒュルヤ・コチイートさん、メティン・シェントゥルクさん、ムアッゼズ・エルソイさん、ニハト・ドアンさん、ペテク・ディンチョズさん、デメト・アカルンさんなどのアーティストも参加。ムアッゼズ・エルソイがエルドアン大統領と夫人に1輪ずつ白いバラをプレゼントする場面もみられた。

■軍服に身を包んだ近衛兵

レセプションではトルコ軍指定の21種類の制服を纏った護衛兵の隊列が庭園に色彩を添えた。将官から一般兵士まで、トルコ陸軍(TSK)内の全階級からの代表者もレセプションには招かれた。また、軍で殉職した兵士の近親者や武勲を挙げた退役軍人、TSKに寄与する活動を行った協会・団体の代表らも招待されていた。

■財界から深い関心

経済界からはフェリト・シェヘンキ氏、ヒュスニュ・オズイェイン氏、ビュレント・エジュザジュバシュ氏、アフメト・ナジフ・ゾルル氏、ジャク・カムヒ氏、ハムディ・アクン氏、エルドアン・デミロレン氏、アフメト・チャルク氏、ニハト・オズレミル氏、エトヘム・サンジャク氏、フェッタフ・タミンジェ氏、イブラヒム・チェチェン氏らのほか、トルコ商工会議所連合(TOBB)のリファト・ヒサルジュクルオール代表が参加した。また、ジュムフリイェト紙からはイブラヒム・ユルドゥズ主筆が、トルコ新聞組合からはトゥルガイ・オルジャイロ代表が招待客の中に名を連ねていた。

■「親友同士のような会話を…」

新聞記者らからの質問に対しエルドアン大統領は、「今夜は何も話さない」と回答。またその際、女性記者らがエミネ夫人を取り囲むのを見るや、「何か質問 しているのか?」と問いただした。女性記者が、「親しく会話をしていたんです」と答えると、「それはもちろんそうだろう」と返したという。 その後、エルドアン大統領はエミネ夫人と女性記者らを交えて記念写真を撮影した。

■7地区から7名の地区長

レセプションには、7地区(エディルネ、カルス、ディヤルバクル、スィールト、リゼ、アダナ、アイドゥン、コニヤ)から7名の地区長も参加した。そのほか、かつてエルドアン大統領が暮らしたことのあるイスタンブルとアンカラの地区の地区長も招かれた。エルドアン大統領は、スィールト県でイマーム・ハティプ高校を卒業し、神学部で勉強中だという女性とも会話を交わした。

■フルーツジュースが振舞われる

レセプションは2時間以上続いた。招待客にはカナッペ、クッキー、フルーツジュースが振舞われた。またアタテュルクが好きだったという曲やクラシックなども演奏された。エルドアン大統領と一緒に写真を撮ろうと、招待客同士が競走する場面もみられた。

また次のような人物も参加していた。

ドアン・ホールディング名誉会長アイドゥン・ドアン氏、セマ・ドアン夫人、ドアンTVホールディングのアルズハン・ドアン・ヤルチュンダー会長、夫のメフメト・アリ・ヤルチュンダー氏(ヤンデクス・トルコ社会長)、Hürriyet紙のヴスラト・ドアン・サバンジュ会長、夫のアリ・サバンジュ氏(ペガサス航空会長)、ドアン・ホールディング会長ベギュムハン・ドアン・ファラルヤル会長と、実業家で夫のアフメト・ファラルヤル氏

■1時間40分かけて3500人と握手

野党代表らは欠席だったものの、レセプションにや3500人近い招待客が参加。エルドアン大統領とエミネ夫人は、招待客一人一人全員と握手を行った。この握手会には1時間40分かかった。

■参謀総長「青写真知らない、関わっていない」

チャンカヤ大統領府での8月30日レセプションで新聞記者らの質問に答えたネジデト・オゼル参謀総長は、政府はクルド問題解決の道筋を実行しているとしたうえで次のように続けた。

「クルド問題解決の道筋に関して、我々はその青写真を知らない。その過程のなかに我々は入っていないからだ。ベシル・アタライ副首相は、作業は公的諸機関に通知される予定と述べているが、未だに何一つ届いていない。中身をみれば見解を話そう。レッドラインを越えれば必要な対処をすると語ったし、必要なことも語ろう。30年間、この戦いを進めて来たのは我々である。 10年前に比べれば、テロとの戦いには一部ニュアンスが変わった。政府は交渉を通じて問題解決を望んでいる。殉職した兵士らの母、母親を[これ以上]嘆かせないと訴えている。我々も同じことを述べている。国土を分割せず、その一体性の重要だというのが、我々のいうレッドラインの中身だ」と語った。

■権力の並行構造に関わる書類を請求したが、届いていない

オゼル参謀総長には、トルコ政治の権力の並行構造に対してトルコ軍内でとられる規律作業についても質問が寄せられた。オゼル参謀総長は、「陸軍は書類に従って動く。警察や国家諜報機構(MİT)からの関係書類を要求したが、いまだに何も送られてきていない。書類もない、情報もない、署名もない告発状だけでは我々の仕事は始められない」と回答した。オゼル参謀総長は、バルヨズ裁判での容疑者釈放により、いくらか気持ちが楽になったと述べ、「無罪放免になったらもっと幸せだ」と続けた。

オゼル参謀総長は、明日の法律年開幕式には参加しないが、夜のレセプションには出席すると語った。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:35228 )