NATO首脳会議、エルドアン大統領出席
2014年09月04日付 Milliyet 紙


エルドアンが大統領として参加したNATO首脳会議で、ISISの国境線侵害を防ぎたいヨーロッパ諸国に対してトルコ側は明確な返答をした。

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領が参加したNATO首脳会議初日の主要協議事項は、ISISに対する措置とウクライナ危機、アフガニスタンに関するものだった。ISISのトルコ経由の出入国を阻止し、安全対策を高めようとするヨーロッパの指導者らに対し、トルコ側は「重要なのは、彼らをこうした追求に追いやる理由を取り除くことだ。私たちにリストを下さるなら、すべきことをしましょう。我が国へは年間3千5百万人の旅行者が訪れる」と伝えた。

■最初の接触は立ったまま 

NATO首脳会議へ、エルドアンは昨日初めて大統領の肩書きで参加した。初日、指導者らはまず集合写真を撮った。
エルドアン大統領は、集合写真で首脳たちが並ぶ前列の右端に立った。前列には、チェコ共和国ミロシュ・ゼマン大統領、アメリカ合衆国バラク・オバマ大統領、英国デヴィット・キャメロン首相、フランスのフランソワ・オランド大統領、ヨルダンのアブドゥッラ―国王、そしてNATOのアナス・フォー・ラスムセン事務総長がいた。写真撮影の後、エルドアン大統領はオバマ米大統領と立ったまま談笑しながら、NATO首脳会議の行われるサロンへ向かった。両者が直接顔を合わせたのは実に17ヶ月ぶりだった。
 エルドアン大統領は、昨日次期NATO総書記となるイェンス・ストルテンブルグ前ノルウェー首相、オランド仏大統領、グルジアのギオルギ・マルグヴェラシヴィリ大統領、ブルガリアのロセン・プレヴネリエフ大統領、ウェールズ公チャールズ、スペインマリアノ・ラホイ・ブレイ首相と会談した。
エルドアン大統領は、オランド大統領を始めとする首脳陣と、イラクとシリアにおけるISISの最新の動向について協議した。トルコ側に対し、ISISがトルコを通過しているとして、この対策についてメッセージが送られた。

■何百万人もの観光客が訪れる

トルコの出入国に対し対策を講じるよう要求するヨーロッパ首脳陣へ、トルコ側から次のようなメッセージが送られた。
「問題の原因を掘り下げる必要がある。一体どうして欧米で良い教育を受けた若者たちが、このように過激な組織に加わるために出発するのか。重要なのは、彼らをこの追求に追いこむ理由を取り除くことだ。また、あなた方も国から送らないでください。彼らは皆さん方の国から来るのに、私たちに通過させるなと言うのですか。私たちへリストを送ってくださるなら、なすべきことをしましょう。我が国へは年間3千500万人の観光客が訪れています。皆さんが我々に警報を出してくれるなら、そもそも我々は彼らのトルコへの入国を拒否するし、送り返しもしましょう」

首脳らは昨日また、ウクライナ危機とNATO軍のアフガニスタン撤退について議論した。NATO委員会は、一刻も早いウクライナからのロシア軍撤退を望んでおり、これに対して何を行うべきかが議論された。
エルドアン大統領に同行したメヴリュト・チャヴシュオール外相とイスメト・ユルマズ国家安全保障相も会談の期間中、各国と閣僚級会議を行った。

首脳会談では、ウクライナへの兵士派遣が俎上に載せられた。欧米諸国がバルト海へおよそ6千の兵を派遣し、兵力の大部分がイギリス、アメリカ、オランダ、フランスの兵士で構成されると見られる。これにおいて、トルコを含めすべてのNATO加盟国から兵を派遣することが要求されている。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:四村美里 )
( 記事ID:35262 )