イズニク陶器生産を支える女性たち
2014年09月12日付 Milliyet紙


陶器を愛するネジュラ・アヌルさんとセヴィンチ・オズチュルクさんは、消滅の危機にあるイズニク陶器に活力をもたらしている。極東から欧州まで、非常に多くのビッグプロジェクトへの陶器導入に成功してきた。

■イズニク陶器生産を支える女性たち

ネジュラ・アヌルさんとセヴィンチ・オズチュルクさんは、イズニク陶器を愛する2人の女性実業家だ。消滅の淵にあるこの芸術品の、トルコ文化と世界の文化での復権を目指し取り組んできた。オスマン帝国芸術最高峰の1つであるイズニク陶器を、モスクや宮殿、インフラ・住宅プロジェクトに導入すべく活動して14年になる。その努力が実を結び、極東から中央アジア、米国から欧州に至るまで、非常に多くのビッグプロジェクトに陶器が導入された。陶器を広めることに成功した国は15にのぼる。
彼女たちが経営するアニキヤ・チニ社は、イズニク陶器を伝統的手法で忠実に再現し、オリジナルデザインで日常に彩を添える。陶器芸術は、博物館で保存されるのではなく、生活の中で用いられ、消費され、新たにつくられ、活用されるものという信念がある。

■力を合わせた

セヴィンチ・オズチュルクさんは1950年生まれで、経済・商業科学アカデミーを卒業した。様々な業界で経験を積み、1986年イズニクで別荘を購入、これが彼女の人生を変えた。イズニク在住の芸術家とアトリエを設立したと語るオズチュルクさんは、同じくこの芸術を愛するネジュラ・アヌルさんと出会い、力を合わせようと決めた。
2004年、2人の陶器愛好家は共同で会社経営を行い、その後、陶器を非常に多くの分野に広めることに成功した。プロジェクトの他、ギフト、修復・建築プロジェクトでも陶器が用いられる。オズチュルクさんは生産を、アヌルさんはデザインとマーケティングを担当する。今日、イズニク陶器が導入された場所には、トルコ国会議事場、数多のインフラプロジェクト、トルクメニスタンの国賓館、日本の病院、リクソスホテル、アタシェヒルモスクと言った著名プロジェクトも含まれている。

■全て手作り

ネジュラ・アヌルさんは、アンカラ大学政治学部経営学科卒業後、中東工科大学大学院へ進んだ。広告・出版業界の経験が長い。デザイン段階ではテクノロジーをかなり用いるが、生産はイズニクにて全て手作りで行う。
現在は、法人向け製品、修復、建築プロジェクトの3つの分野で活動している。

■雇用も創出

2人の社会企業家による努力は、イズニクでアトリエと雇用の数を増やした。2000年代、アトリエの数は3つであったが、現在50にまで増えた。トルコの陶器産業の多くは工場生産であると述べるネジュラ・アヌルさんは、「キュタフヤ陶器がとくに生産されています。イズニクとキュタフヤ陶器との違いは、釉薬とデザイン、厚さ、そして手づくりであるかどうかです」と語る。

■部屋中にびっしり…

2人は陶器を日常生活に取り入れたいと考えている。セヴィンチ・オズチュルクさんは、「歴史的に壁陶器と鍋釜などの台所用品、この2分野で用いられてきた陶器を、初めて木材、銀、銅、皮といった材料と組み合わせました。イズニクのクォーツ陶器を作りました。壁にしか用いられてこなかった陶器を、いまや床から天井にまで用いることが出来ます」と語った。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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(翻訳者:山根卓朗)
(記事ID:35321)