「イスラム国」とトルコとの関係は?
2014年09月27日付 Radikal 紙


トルコからIŞİD(イスラム国、ISIS)への支援はあるか?

戦略・社会研究所(MetroPoll)が実施した調査に参加した人々のうち53%が、「イスラム国IŞİD」がトルコにおいて組織化していると考えている。また50%はこの組織がテロ行為を行う可能性があるとみていると明らかにした。

欧米諸国でもトルコ国内でも、世論ではトルコが「イスラム国(IŞİD)」に対し支援しているとの認識が存在する。特に欧米メディアでは近頃、トルコからIŞİDへの参加者が増加しているなどの声が頻繁に見受けられるようになった。オゼル・センジャル教授が率いる戦略・社会研究所(MetroPOLL)は、この認識を測定する世論調査を行った。調査の中でも最も注目すべき結果として、参加者の半数はIŞİDがトルコで組織化していると考えていることが挙げられる。また53%の人々は、ヌスラ戦線あるいはアルカイダがトルコでデモ行為を行う可能性があるとの見解を示した。

2014年9月16-18日にかけて28県、計1876人に対し行われた調査では、トルコ国民がIŞİDに関しどのように考えているか、また政府がIŞİDに対してどのような対応を示すことを望んでいるかが問われた。

この調査で関心を集めた結果は以下の通り。

■IŞİDはテロ組織か?

*調査に参加した人々の80%は、IŞİDをテロ組織として認識しているとした一方、9%は否定した。6月に行われたアンケートでは、IŞİDをテロ組織とみなす人の割合は71%だった。

* IŞİDを脅威とみなす割合も増えていることが、調査結果より明らかになった。参加者のうち59%はIŞİDをトルコにとっての脅威であると考えていると答えた。この割合は、共和人民党(CHP)支持者の間では74%にのぼる一方、民族主義者行動党(MHP)支持者の間では61%、平和民主党(BDP)支持者では56%、そして公正発展党(AKP)支持者では最も割合の低い50%である。

■組織への参加者はいるのか?

*トルコからのIŞİDへの参加者が増加しているなどの情報もある。MetroPOLLの調査のうち最も注目すべき結果もまた、この件についてだ。9月の調査では、参加者らにIŞİDに共感するかどうかが問われた。共感すると答えた人々は全体の1.3%、共感しないと答えた人々は94%であった。

*周囲にIŞİDへの参加者がいるかどうかどいう質問については、2%がいると答えた。調査範囲がさらに広くとられた場合、この割合が決して低くないことは注目に値する。

*また調査結果によると、IŞİDがトルコで組織化しているという認識がとても強い。参加者のうち53%が、IŞİDがトルコで組織化していると明言している一方、26%はこの見解を否定した。21%については回答を避けた。

■テロ行為をするのか?

*トルコ国内でテロ行為が起こる可能性については、似たような割合の結果となった。調査参加者のうち53%がアルカイダやヌスラ先生、またはIŞİDがトルコ国内でテロ行為を行う可能性があると考えている一方、27%はこういった可能性はないと答えた。6月に行われた調査では同様の質問に対し、49%がテロ行為を行う可能性があると答えていた。すなわち、テロが起こりうると答えた人の割合が4%増えたことになる。

*他の興味深い結果としては、社会がIŞİDに関し政府に期待している政策についてだ。参加者のうち76%は、政府はIŞİDのトルコ国内における活動を防ぐ必要があると考えていることを明らかにした。そのような必要はないと答えた人は10%であった。

*参加者のうち52%は、トルコがIŞİDに対する国際的軍事作戦に参加することを望んでいる。この割合は公正発展党支持者の間では47%、共和人民党支持者の間では57%、民族主義者行動党支持者の間では50%、そして平和民主党支持者の間では82%であった。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:木全朋恵 )
( 記事ID:35438 )