エジプトでトルコ製品ボイコット呼びかけ
2014年10月01日付 Milliyet 紙


エジプトの作家、政党、労働組合はトルコ製品をボイコットするよう呼びかけた。同国メディアはエジプト政府が「完全な経済的ボイコット」を検討していると報道した。

タイイプ・エルドアン大統領の、国連総会及び世界経済フォーラムにおける、エジプトでムスリム同胞団系のムハンマド・ムルスィー政権転覆後に政権に就いたアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領に対する発言が怒りを生んだ。エジプトの作家及び政治運動は、「エルドアン大統領の不当な攻撃を理由に」トルコ製品をボイコットするよう呼びかけた。ボイコット唱道者らは、同措置がエジプトに多くの輸出を行っているトルコ経済に損害を及ぼすだろうと明言している。

■ 「トルコに観光客は行かないように」

著名テレビ司会者兼作家であるジェマル・アナイェト氏は、エジプト人が観光目的でトルコへ行くことを阻止するためにも呼びかけを行った。「新夜」と称される番組で語った同氏は、「エジプトにはトルコ製品に代わるものがある。ボイコットは、トルコの政策に我々が影響を及ぼすことを可能とする簡単な方法である」と述べた。エジプトの観光ガイド組合のバッセム・ハラカ組合長も、トルコに対する観光ボイコットを主張していると伝えた。女流作家のレーム・エイド氏は、国民にボイコットに賛同するよう呼びかけた。選挙でムルスィー元大統領の敵対候補となったムバーラク政権時代の政治家アムル・ムーサー氏の政党である会議党も製品・ 観光ボイコットを支持している。
政治アナリストのミシェル・ファフミー氏は、同ボイコットがサービス部門及び手工業にも及ばねばならないと主張した。一方、エジプトのメディアは政府が「完全な経済的ボイコット」の実施を検討していると報道した。エジプト人弁護士サーミル・サブリ氏は、エジプト政府がトルコ製品を禁止する目的で訴訟を起こした。12月2日に裁判所の判決が下ると予想されている。
今年の1月から4月の間にエジプト人3万125人がトルコを訪問したが、昨年、この数は3万7299人だった。対してトルコからは今年の同時期に1万600人がエジプトを訪れた。昨年、この数は2万5289人であった。両国間の貿易額は50億ドルである。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:藤井庸平 )
( 記事ID:35454 )