CNNの報じるクルディスターン
2014年10月10日付 Milliyet 紙


アメリカの国際放送チャンネルCNNインターナショナルは、トルコの一部地域をクルディスタンとして見せた地図に関して在アメリカのトルコ人社会代表者たちが抗議して送った手紙に対し、「我々は間違いを犯していない」と答えた。

CNNインターナショナルのアリソン・ゴラスト広報副責任者が当の地図に関する在米トルコ人社会の抗議に応答した。同氏が、首相府在外トルコ人庁諮問委員会のメンバーの一人、アリ・チュナルへ送った書類では、東・南アナトリア地域をクルディスタンと示すことは誤りではなく、地図ではその地域に暮らす人々を念頭に置いたと述べた。放送されたニュースがIŞİD関連としたゴラスト氏は、地図では地域に住むクルド人の存在を示そうと図ったと述べた。

アナトリア通信記者に向け発表を行った在米トルコ人社会の代表者アリ・チュナルは、CNNのトップから謝罪を含む書類を待つ中、こういった形で返答が来たことに関して驚きを禁じ得ないとした。

チュナル氏は、「CNNが謝罪するまで抗議を続ける」と述べた。また、[この地図を用いることで]CNNが含んでいる所があるとし、以下のようにも語った。

「CNNは間違いを認めず、それに固執することで、報道の基本から逸脱した。例えば、CNNはアメリカのテキサスとフロリダ州にヒスパニック系の割合が90%以上であるという事実をもって、アメリカの地図でこの地域をメキシコだと説明できるのか?少なくとも、クルド系の人びとがたくさん暮らす地域だと説明できるだろう。」

上記の点を手紙の中でも言及したとし、「トルコ国内でクルド人が多くいる場所をクルディスタンとは命名できない。なので、CNNの放送には悪意を感じる」と話した。

チュナル氏は、CNNへ宛てた返答では、加えて21世紀ではこの地域を民族的ルーツを基に分離することは「敵愾心の種をまく危険な弄び」であり、その地域で生きる人びとのすべてがクルド系の市民ではないと書き加えた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:矢加部真怜 )
( 記事ID:35526 )