コバーニー争奪、トルコ国境に近づく戦場
2014年10月19日付 Milliyet 紙


アメリカ主導の連合軍は昨日、シリアとイラクにおけるイスラム国を標的としたコバーニーへの5回の空爆を行った。一方イスラム国は、YPG(人民防衛隊、PYDの武装組織)側の外部との接触を遮断するため、国境門への攻撃を進めている。

シリア・コバーニー市の征服を目論むイスラム国側とYPGとの闘争が勃発してから34日目に入った。アメリカ主導の連合軍機の爆撃によって足止めをされたイスラム国軍は、YPG側の外部との接触を遮断するためミュルシトプナル国境門付近へ遠方から榴弾を用い攻撃をしている。この攻撃が頻繁に行われており、榴弾のいくつかがトルコ領内に着弾したことを受け、トルコは国境沿いの警備を強化した。イスラム国軍が空爆によって被害を受け、滞在地から撤退したことによってもたらされたここ数日間の静けさは、今日次々と打ち込まれた榴弾によって破られた。コバーニー東部のイスラム国軍は、朝からミュルシトプナル国境門のある地域に向けて次々に榴弾を用い攻撃した。この爆発を受けて国境付近での警戒が強まる一方、コバーニー内部からの銃声も断続的に聞こえている。

■攻撃範囲拡大へ

AFP通信に対しクルド人関係者は、朝からコバーニー付近に対し連合軍による5回の攻撃がなされたと語る。またアメリカ軍が昨日、イラクとシリアにおいて合計25回の攻撃を行ったことを明らかにした。YPGを支援する自由シリア軍に属するあるグループも、コバーニー防衛時に人質にとった2名のイスラム国戦闘員を殺害し、人質のうち1人が15歳であったことを明かした。
AFP通信によると、連合軍機はコバーニーのみでなくシリア・デリゾール市におけるイスラム国のエルハシャム天然ガス集配場も標的としており、この攻撃において8人が死亡したとされている。シリア人権監視団によると、デリゾールの天然ガス集配場への攻撃では民間人7人、シリア北東部ハサカでの攻撃では3人の子供が死亡し、連合軍の行った2回の空爆によって合計10人の民間人が犠牲となった。

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( 翻訳者:入口 愛 )
( 記事ID:35606 )