カラマン炭鉱事故に嘆きの声・・
2014年10月29日付 Milliyet 紙


カラマン県エルメネキで地下に閉じ込められた18人の鉱員らは、避難計画が立てられる前に坑道に下ろされていたことが明らかになった。「アシャウチャーラル番」として知られる炭鉱夫達のもとへ、昨日も到達できなかった。

ソマで301人の鉱員の命を奪った事故の後、悲しみに包まれたトルコは、昨日もまたエルメネキの炭鉱に閉じ込められたもの達のために泣いた。カラマン県エルメネッキの鉱山で浸水に遭った鉱員らが、坑道のの様々な場所からほぼ毎日水漏れがあったのにもかかわらず対策を講じずに、避難計画が立てられる前に坑道に下ろされていたことが明らかになった。事件の原因となった地下水が20年前にふさがれた、側面に位置する他の坑道から流れていたことが明らかにされ、水漏れがこの閉じられた坑道から生じていることがわかった。この地域には閉鎖された多くの鉱坑があり、それらの見取図すらもないと言われている。

■たった10分間で

多くがアシャウチャーラル村で住んでいるために、鉱員達の間で「アシャウチャーラル番」として知られている26人の鉱員らは、昨日朝8時~16時の当番のため坑道へ降りた。包括法案成立後、食事や福利厚生サービスをなくした雇用主の、「食事は中で取ってください。外には出ないでください」という命令に従うしかなかった。会社が食事を坑道で30分以内に食べる規則を定め、鉱員達が丁度食事に座った時に事故が起きた。20年前に空にして閉じられ、地下水で満たされた側面に位置する古い坑道の壁が大きな音とともに爆発した。まるでダムの放流のように、坑道の壁を爆発させた圧力のかかった水は坑道を飲み込んだ。流れ込んだ水の影響で坑道の中の支柱さえもが崩れ、まだトロッコにいた8人の鉱員は更にさらに内部にいた18人の仲間たちの「逃げろ」という叫び声に従って他の坑道に逃げて助かることができた。シェルターのような避難できる場所さえもない18人の鉱員は、地下350メートルの、たった10分で1万立方メートルの水でいっぱいになる坑道に閉じ込められた。

■ホースでは除去しきれない

坑道での労働者に空気を確保し、新鮮な空気を中へ、汚い空気を外へ出すホースが事故から数時間後に坑道に引かれたと言われている。地下で坑道を満 たす水を除去するために他の坑道から小さいホースが持ち込まれた。しかしホースでは除去しきれなかった。除去作業のために長さ2㎞のコイルパイプと大きな発電機が、真夜中に持ち込まれた。
パイプは災害緊急時対策庁職員の助けにより地下に下ろされた。何千立方メートルもの水で満たされた坑道の水除去作業は真夜中過ぎに開始された。この時コイルパイプが持ち込まれる前に坑道から取り出されたホースの端から流れ出た泥は、事故の現状を見せつけた。夜中から昨日まで坑道での水の除去作業が続けられた。ポンプと組み立てられた、複数のポンプにつながれた装置の働きによって坑道の水の高さは非常にゆっくりではあるものの低下し始めた。
坑道で閉じ込められたもの達の親類たちは設営されたテントで家族からの朗報をまった。しかし母親たち、妻たち、父たち、その他鉱員達と近しいもの達は、鉱山の敷地内で最初は希望を持って待っていたが昨日はソマでの様に涙と反発に包まれた。

■潜水夫達、飛び込めず

タネル・ユルドゥズエネルギー天然資源相とルトフィ・エルバン海事通信相は、一時坑道の中に入り救出活動を視察した一方、除去された水が溝に流れ込む様子をホースの端で見ていた。ユルドゥズ大臣は坑道を満たす水の汚れを指摘して、「水の中の視界は1メートルもないでしょう。潜水夫達が下って見ましたが、入ってもできることはないでしょう。少なめに見ても3~4メートルさえ潜れないのが明らかになりました。自身の命の安全に関しても問題が発生する事がわかっています。このような状況にもかかわらず、潜れという指令を出すことはできません」と話した。

■似た例が、19年前にソルグンでも発生していた

エルメネキでの事故と似た例が19年前にヨズガト県ソルグン郡でも起こっていた。マドサン石炭作業場で1995年3月26日に起こったメタンガス爆発の後、坑道に地下の熱水が流れた。坑道で見つかった45人の鉱員のうち38人が亡くなり、8人が重傷だった。国外から専門家たちが来て、他の場所に穴をあけて坑道の熱水を除去した。爆発から6日後亡くなった鉱員たちの葬式が行われた。

■検察局乗り出す

事故に関連して捜査を開始したエルメネキ郡共和国検察局は3人の検察官を任命した。ギュネイユルト町のパムクル村の近くの鉱山に訪れ調査を行った検察官達は、鉱山の見取図と設計図を入手した。安全と労働条件に関する資料が調査に回された。検察関係者らは鉱山に関して関係機関と大学からも専門家を呼んだ。

■捜索・救助団体(AKUT)メルスィン班リーダー

エルメネキでの鉱山救出作業のために派遣されたハカン・トプルAKUTメルスィン班リーダーは、石炭の塵と泥のために潜水夫達の炭坑での作業が不可能で ある事を話した。トパル氏は「地域には数が3~8人の間で変動する、5人の潜水夫がいる。私たちは薄暗い中での潜水を行えるプロの、専門集団の潜水夫としてここにいます。しかし鉱物と石炭の塵があります。足場も水の上にあります。これらは潜水夫にとって大きなリスクです。石炭の塵のために底と天井に泥ができるでしょう。天井にある泥を潜水夫は見ていないため、ずれてまったと考えられている足場の柱に知らずに接触しただけで崩れるでしょう。要するに天井の泥が下に流れるでしょう。このようにして望まれない崩落は起こります」と話した。

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( 翻訳者:竹田史佳 )
( 記事ID:35722 )