10月期の輸出額、共和国史上最大に
2014年11月01日付 Radikal 紙


TİM(トルコ輸出業者協議会)の資料によると、10月の輸出額は、昨年の同月に比べ6.7パーセント増加し125億9800万ドルであった。このように共和国史上最大の輸出額が実現された。

トルコ輸出業者協議会(TİM)のメフメト・ビュユケクシ会長は、10月の輸出額をクルクラーレリで発表した。TİMの資料によると、10月の輸出額は、昨 年の同月に比べ6.7パーセント増加し125億9800万ドルであった。このように共和国史上最大の輸出額が実現された。データによれば、周辺の国々でトルコの輸出額が減少し、最大10市場で底入れとなった一方、ドイツ、イギリス、イタリアといったヨーロッパの国々での増加が「共和国の成功」をもたらした。(国際道路輸送協定に従う)大型トレーラー通過危機のあったイランヘ向けた輸出額は75パーセント増加した。この増加によって、イラク やロシアといった国々での輸出の減少があったにも関わらず輸出額はプラスとなった。

ウォール・ストリート・ジャーナルトルコ版のアイシェギュル・アクヤルル・ギュヴェン氏は、これらのマイナス要素にも関わらず作られた「共和国史上(最大)記録」について以下のように話した。

大型トレーラーの通過に関する問題があったイランへの輸出は、にも関わらず75パーセントの増加となった。しかしながらこの増加は事新しいものではない。イランへの輸出は先月9月も、昨年の同月と比べて119パーセント増加した。この割合は8月には57パーセントであった。つまり、イランへの輸出は昨年の同月と比べれば縮小することはなかったが、今月は拡大が鈍化したのだ。この鈍化にも関わらずイランは、トルコからの輸出増加額が最も大きい国であった。上位10か国の中で最も急速に輸出額が増加したイランが、輸出総額に占める割合は2.44パーセントだった。

■イランへの輸出額は減少したのか

イランで起きた危機を解決するために動いた主要な人物の1人である、国際輸送業者組合(UND)執行委員会のファティフ・シェネル委員長によると、この増加には2つの原因が考えられるという。その内1つは鉄道もしくは航空機で運搬できる商品の増加である。もう1つは、トルコ系諸国へ向けた輸出がイランの車によって行われているために、実際にはイラン向けの輸出額が増加したかのように見えることである。

シェネル委員長は、この件について以下のように話した。「通常は、イランがトルコから第3国へ輸出を行うことは禁止されています。しかしイランの大型トレーラーは時折、イラン向けの輸出であるかのように装ってトルコ系諸国へ製品を運んでいます。つまりトルコ系諸国向けの増加ではなく、イラン向けのように見えるのです。」

イスタンブル化学物質輸出業者組合のムラト・アクユズ組合長によると、イランの大型トレーラー問題の影響を見るには時期尚早である。アクユズ組合長は、「特に最近2週間で、イラン向けの輸出におけるコストはこの大型トレーラー問題が原因で、大型トレーラー一台あたり1500ドル上昇しました。これは 我々が予測できなかったコスト上昇です。取り決めが行われた時にはこのコストを知らなかったので、今はこの上昇を我慢しています。実を言えば、イランは安心して輸出ができる国ではありません。ある面でトルコに依存しているのです。大型トレーラー問題が特定の部分に反映されたとしても、その影響はまで見えませ ん。2,3か月でわかるでしょう」と話した。

イランに関する大型トレーラー問題は、イラク向けの輸出にも悪影響を及ぼす可能性がある。現地の諸問題が原因でイラクへ行く大型トレーラーはイランへ行き、その後バグダードに近い地点から入って品物を運んでいたのだ。

■近隣諸国は縮小も、ヨーロッパは拡大

10月は元から大きな輸出部門であった既製衣料での拡大が12.7パーセントであった。イスタンブル既製衣料輸出組合 (İHKİB)のヒクメト・タンルヴェルディ組合長は、周辺地域の市場を失った部門の成長には、特にヨーロッパにおける成長が影響したと述べた。

タンルヴェルディ組合長は、「2023年目標には10パーセント以上の成長が必要です。周辺地域の多くの市場を失いました。ロシア、ウクライ ナ、シリアは重要な市場でした。しかしこれらは縮小しています。ヨーロッパの市場は加速度的に成長しています。スペインの複数の企業の製造を行っています。ザラ はこれらの中から成長しました」と話した。

TİMのデータによると、輸出額が8位の市場であるスペインへの輸出は、10月に昨年の同月から3.3パーセント拡大した。これに対し6位の市場であるロシアへの輸出は20.6パーセントの減少であった。

この中でエジプトも、輸出額が上位の国々の中で急速に拡大した国だった。この増加において最も大きな役割を果たした部門の内の1つが化学物質部門であった。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:粕川葵 )
( 記事ID:35739 )