Abbas Güçlüコラム:最大の問題は、失業!
2014年11月04日付 Milliyet 紙

世界のどこへ行ったとしても、最も重要な3つの問題のうち1つは失業問題である。
多くの国において最重要問題だ。
さらに重大なのは、失業率が減少することなく、反対にだんだんと増えているということだ…
トルコもこのような国のうちの一つである。
トルコ統計機構(TÜİK)が発表した公式の数字はこれを明確に示している。
最も奇妙なのは何かご存じだろうか?
大学卒業者の状態である。身を粉にして勉強しろ、大学に入れ、その褒美は失業だ!

■勉強することは役に立たない

トルコ統計機構(TÜİK)のデータによると、最終学歴と専攻から見た場合、トルコでは2,827万1千人の労働力のうち、538万8千人が専門学校もしくは学部卒業生だ。労働力における大学卒業生の数は2013年に前年比で8%の増加で、労働力における大学卒業生は39万2千人増えた。

大学卒業生の失業者数は去年5万4千人増えて55万7千人、就職者数は33万8千人ふえて、483万1千人だ。これにより、2012年で10.1%だった専門学校もしくは学部卒業生の失業率は10.3%になった。
大学卒業生の間で失業率の最も高い分野は製造・経営だった。この専攻卒業者の16.8%は失業状態にある。製造・経営に続いて失業率が高いのは芸術関連分野だ。芸術学部の卒業生の15.9%が失業問題と直面している。

この他、教育をうけた労働人口の中で、失業率が高いのは生物学部だ。この専攻の卒業生の14.5%は仕事を探している。
*大卒失業者のうち20万3千人はビジネス経営学部、5万9千人は教育学部、4万6千人は工学部の卒業生だ。
*大卒者の失業率は、社会福祉学部14.3%、コンピューター関連学部14.2%、運輸・環境保護系14.1%、ビジネス経営系13.5%、新聞・情報学系13.2%、農林漁業学系12.2%、物理学系11.9%、そして建築・建設系が11.2%である。
*専門学校もしくは学部卒業生の間で失業率の最も少ない専攻はセキュリティーサービスで、この専攻の卒業生たちの失業率は2.1%にとどまっている。
*失業率の低い他の分野は保健分野で、これを専攻した卒業生の失業率は2.4%にとどまっている。
*法学部6%、教育学部7.4%、工学部系8.4%、数学・統計9.3%、人文科学9.8%、社会学・行動学10%という失業率からみて、これらの学部は大卒者の一般的な失業率よりも低い。

■解決策は?

失業の解決策は、当然ながら、さらなる投資と生産だ。しかし、このためにも計画と資本が必要である。
しかるに、我々は何をしているのだろうか?
贅沢な生活に慣れてしまったがために、計画などなしに借金で暮らしている。外国資本は生産のためではなく、利子のためにここにやってくる。
つまり、彼らは生産からではなく、利子から稼いでいるのだ・・・
機関車状態の建設分野も疲弊してきている。新たな買い手が見つからず、土地は売れないか、貸しにも出せない。他に投資分野がないために、苦しみ始めたのだ。一体これからどうなるのだろうか…?
まとめのまとめ:私たちは若者たちに何がどうあれ勉強しろ、と言ってきた。彼らは勉強し、現在は失業者。彼らが学問を否定するようになれば、そのときこそ私たちは終わりだ!



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:桑迫静香 )
( 記事ID:35755 )