北イラク政府、ヨーロッパにペシュメルゲ部隊の武器要請
2014年11月04日付 Hurriyet 紙


イラク・クルド自治政府(IKBY)の国家安全保障会議のマスルール・バルザーニ議長はイスラム国(İŞİD)と交戦中のペシュメルゲのためににヨーロッパに武器・装備の支援を要請した。バルザーニ議長は、「我々はİŞİDと自由世界の名において交戦しているが、自由世界は我々が要する装備を確保してくれない」と述べた。

欧州議会(AP)外務委員会で議員らに向け現地における最近の動向に関しプレゼンテーション、質疑応答を行ったIKBY国家安全保障会議のマスルール・バルザーニ議長のメッセージは、以下のとおりである。

「(トルコに対して)最初に大統領選、そして人質事件があったそうだ。故にトルコが徹底して関与しなかった事は理解できた。我々はこの期間ずっと対İŞİD戦におけるトルコの役割が現在まで以上に大きなものとなる事を願い、現在も願っている次第である。トルコは我々の隣人であり、トルコが行動に移り、より多くの支援をするよう期待している。」

■ 対İŞİD戦

我々は自由世界の名においてİŞİDと交戦しているが、自由世界は我々が要する装備を確保してくれない。あなた方はこのテロの脅威が打破され、自国の首都がテロ攻撃に遭わないようクルド自治政府と協力しなければならない。İŞİDは重火器と高性能兵器を備え、一方ペシュメルゲはAK47自動小銃及 びRPGロケット弾で戦っている。空爆では問題を解決できない、地上部隊が必要である。

■ 問題解決プロセス

我々はトルコでの問題解決プロセスを支持する。問題が平和的に解決され、同プロセスがいかなる事件の影響も受けない事が必要となる。

■ アサド政権

アサド政権とİŞİDは互助関係となった。国際社会が圧力を強めた時期にアサド政権はより急進的な代替の出現に安堵した。アサド政権及びİŞİDを除く第三の選択肢が存在する。シリアの穏健派反政府勢力が支援されねばならない。

■ PKK(クルド労働者党;非合法組織)

我々はPKKを一時たりともテロ組織として捉えた事はなく、故にEUのテロ組織リストに掲載されている事に賛同していない。

■ 独立

あなた方にとって良い事はクルド人にとっても良い。」

■ APでクルディスタン友好グループ

İŞİDが現地で引き起こした脅威に対し北イラク・クルド自治政府(IKBY)が果たす役割がヨーロッパで徐々に増す形で評価され始めた時期に、欧州議会(AP)で「クルディスタン-ヨーロッパ友好」グループがつくられた。

IKBYのマスルール・バルザーニ国家安全保障会議議長の出席で実施された記者会見でその紹介が行われた同グループの創立者及び代表の任を、公正発展党 (AKP)がメンバー入りしている欧州保守改革同盟(AECR)のAP内で勢力基盤を形成している欧州保守改革グループ(ECR)のメンバーである英国議員チャールズ・タノック氏が引き受けた。

独立国の資格を有さない地域レベルの政府のために同グループが創立されたことは、少なくともそのタイミングにおいて注目を集めている。非公認で全AP議員に門戸が開かれているが、 メンバー数が現段階では非常に限られたままである同グループの目的がEU内でのクルド人に対する認識の向上、EU諸機関とIKBY間における組織的関係の強化である事が明確となった。

メンバー数が様々な政治グループからの参加と共に短期間で増加する事が予期されている同グループは、ヨーロッパ在住クルド人約300万人にとっても重要なプラットフォームとなる事が期待されている。APにはトルコ、アルメニア、イスラエル、マケドニアを含む国々を対象に創立された友好グループが存在する。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:藤井庸平 )
( 記事ID:35768 )