G20-2015、トルコ開催へ
2014年11月15日付 Milliyet 紙


2015年、世界の目がトルコに集まる。何十もの国のリーダーがトルコに集まり、トルコは歴史的なチャンスをつかむことになる。

トルコには課題が山積しており、非常に重要なことが見落とされている。トルコは今週末から世界最大の会議であるG20の議長国を務める準備を始める。ダヴトオール首相は既に引き継ぎのためにオーストラリアへ発った・・・2015年にトルコで行われる大規模サミットにより世界中の目がトルコに集まり、トルコは歴史的な名声を得る機会を得ることとなる。

G20は世界で最も発展し、最も大きな生産能力を持つ19の国々とEU委員会から成る。この国々には順番にトルコ、イギリス、日本、カナダ、ドイツ、フランス、イタリア、ロシア、オーストラリア、ブラジル、アルゼンチン、インド、中国、インドネシア、メキシコ、サウジアラビア、南アフリカ、韓国、アメリカ、EU委員会である。

世界で最も発展した国々が名を連ねるこの会議は毎年異なる国でG20サミットとして行われ、グローバル規模の経済問題と将来に向けた解決策が広範囲にわたって議論される。この大規模サミットの2015年の開催国がトルコとなる。

■今週末から新しい議長国はトルコ

トルコにとって非常に重要なこのサミットのため、アフメト・ダヴトオール首相は現在オーストラリアを訪問中で、今週末、ダヴトオール首相はG20議長を2014年のオーストラリアから引き継ぐ。今後1年間、トルコがG20の新たな議長国となり、2015年11月または12月に開催が予定されている首脳会議までこれを務める。

■各国首脳がイスタンブルに集まる

サミットの一環でトルコに2015年中に20カ国の経済指導者や大臣、実業家、NGO、シンクタンク、若手グループが頻繁に訪れることとなる。これらの訪問に優る一大イベントが2015年11月もしくは12月に行われる首脳会議だ。アメリカからロシアまで、何十か国ものリーダーがイスタンブルでのサミットで一同に会し、非常に重要な会議を行う。

■150以上の会議が開かれる

G20サミットだけでなく、2015年にイスタンブルでは非常に多くの会議や大会が開かれる。現在様々な分野で150以上の会議が予定されているという。この中には経済会議や技術会合だけでなく、「世界システムはどこへ行くのか」「平和な世界システムはいかに構築されるか」といった議題の高度な会議も含まれている。

■実業界もサミットに向け準備

トルコやトルコにおけるビジネスを世界に説明し、新たなチャンスをつかむための重要な機会となるG20に向け、実業界も真剣に準備を進めている。G20議長国がトルコであるため、トルコ実業界も参加者の注目を集めるからだ。この利点をチャンスに変えたいTOBB(トルコ商工会議所連合)、TÜSİAD(トルコ実業家協会)、DEİK(対外経済関係協力機構)、MÜSİAD(独立実業家協会)、TİM(トルコ輸出業者協議会)といったトルコ実業界の主要な機関が集結し、自らをより良く紹介するためのプラットフォームを設立した。この基盤のもと、サミット参加者にトルコでのチャンスを伝え、投資を引き出し、協力関係の構築に努める考えだ。

■トルコは宿題を順調にこなしている

サミットでは特に世界的な危機を防ぐために、各国が自国の問題を解決するためにしてきたことや経常収支赤字、インフレといった問題に関してどのような対策をとったかについて議論されるが、これを前にトルコは非常に良いタイミングで手立てを打った。これまでにアフメト・ダヴトオール首相が発表した改革プログラムが含まれる構造改革案と雇用安定法案により、トルコは議長となるサミットで力を持つことができ、会議においても「私は自国の構造改革を続けている。あなたたちにもこれを期待している」と言う権利も得ることになる。

■世界のモデルに

G20では、トルコによって様々な分野の新しい議題案が取り上げられる。トルコは議長国であることの優位性を利用し、サミット参加者にここ10年間でトルコが行った改革と功績を説明する機会をつかみ、モデルとなることを目指す。

■トルコ以降、システムが変更

トルコが議長を務めた後、G20議長国の任期システムが変わる。新たな決定が施行されると2015年以降、議長はローテーションで地域グループによって選ばれ、最初はアジアグループを形成する中国、インドネシア、日本、韓国のうち一カ国が議長国となる。

■これはチャンスだ!

トルコビジネス国際関係の専門家、ウーラシュ・ギョク氏の談
「世界のトップ20の経済力を持つ国々がこのサミットで集まり、国際経済を方向づけようとしている。20か国の首脳を招くのは非常に重要なことだ。トルコには議長国としての利点がある。政府は2015年のサミットで名声を得るため、現在ある問題を解決しなければならない。サミットは実業界にとってもチャンスだ。サミットには世界トップクラスの企業の代表も出席し、投資のチャンスとなっているからだ」

■新たな合意が結ばれなければならない

ハカン・キョニ教授の談
「G20では自由貿易協定が結ばれる。これにはトルコも含まれる必要がある。取り残されてはいけないからだ。サミットの前にこれらの交渉が行われる。G20サミットはトルコにとって非常に重要だ。客人は残り少ないと思った料理から食べる。ここにより相手を観察し、畳み掛けるチャンスがある。これは自分のホームでサッカーをするようなものだ。トルコは新しい関税・自由協定に向かわなければならない。

■トルコはしばしば重要な位置に立つことになる

国際経済の専門家、ユスフ・バイラクトゥタン教授の談
「トルコが世界の最も発展し、最も大きな生産規模を持つ20の国々を擁する会議のまとめ役となることは、国際的場面でトルコをしばしば重要な位置に立たせ、名声という利益をもたらす。時々に行われる会議でホスト役を務めることは直接的にも間接的にも一定の結果をもたらすだろう。このサミットはトルコ経済のここ10年間の功績を世界に知らせる意味でも特別なチャンスとなる。国際ビジネス界とトルコのビジネス界が近くから関係をもつことになり、この接近は協定や投資といった非常に重要な進展をもたらすだろう。

■シナジーが生まれる

SETA(政治・経済・社会調査財団)経済ディレクターのサードゥク・ウナイ氏の談
「G20は国際的な経済システムの運営という意味で最も重要な場だ。G20では金融マネジメントに関するものだけでなく、経済のその他の分野や、さらにNGOや実業界、労働者階級に関しても話し合われる。非常に幅広い会議だ。首脳級のリーダーが集まって国際経済の行き詰まりについて共に決定を下すための重要な場である。トルコにとっても今回トルコが議長国となることは、特に最近トルコで発表された改革プログラムを考慮に入れれば、非常に適切な時期だったと言える。政府もこれを考え、スケジュールに間に合わせるよう努めた。トルコは一方で、自国に転換をもたらす構造改革とその具体的なステップを明らかにし、他方では世界経済で起こり得る改革を取りまとめる。1年を通じてこれらのステップをコーディネートするのだ。自国での試みとG20における試みの間にシナジーが生まれるだろう。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:35870 )