トルコ・ユダヤ協会、エディルネ知事の発言へ反発
2014年11月22日付 Radikal 紙


エディルネ知事の発言に対しトルコ・ユダヤ協会は「この種の発言が行政を代表する知事から発せられたのは恥ずかしいことだ」と声明をだした。

トルコ・ラビ長機関トルコ・ユダヤ協会が、エディルネのドゥルスン・アリ・シャーヒン知事のエディルネシナゴーグに関する発言について文書声明を出し、「知事はあの発言にあった『本心からの激しい憎悪』で、何世紀にも渡ってわが国の重要な構成員である我々を疎外し、『彼ら』と形容して敵対状態を作りあげた」と話した。

声明は以下の通りだ。
「ドゥルスン・アリ・シャーヒン・エディルネ県知事が修復されたエディルネシナゴーグに関する先日の発言で、政府が何年も続けてきた差別撤廃の見解に反しており、彼自身の発言でいう『本心からの激しい憎悪』で、我が国で数世紀に渡って重要な構成員であり続けている我々を疎外し、『彼ら』と形容して敵対関係を作り出した。
中東での政策、運動、振舞いはいかなる公権にも、この土地で数世紀来生きてきた、オスマン朝やトルコ国家の一部であることを誇りに思う我らトルコ系ユダヤを標的にするような権限を与えていない。この種の発言が行政を代表するわが国の一知事から発言されたのは恥である。

当時の状況のもとで収用されていたディルネ大シナゴーグは、ワクフ総局の尽力と配慮とにより、トルコ・ユダヤ協会運営側の情報と要望に沿って修復されたのだ。ユダヤの歴史の中で学問上、宗教上重要な場所であるエディルネ・ユダヤ社会のこのシンボルが、当初から認識されていた通り、博物館を兼ねたシナゴーグとして再建されたことは、特にエディルネ市の宣伝に貢献していくと信じている。

 トラキア地方、アナトリア地方を始め、過去にはイスタンブル内外で数えきれないほどの墓地の神聖性が攻撃され、破壊されてしまったことは真実である。9割方荒らされてその上に数多くの建造物が建てられたエディルネ・ユダヤ墓地の(残りの)たった1割の部分が、ここ数年、自治体の努力により保護されたが、自慢するための材料として話題にされていたこともまた、我々には受け入れられない。

 先週ネヴェ・シャロム・シナゴーグに「取り壊し予定」と看板を掲げたデモ参加者が教師であったこと、そして未だに子供たちに教え続けていることは我々の不安を増大させている。先月にピークに到達した反ユダヤの言説やデモに対して、社会と司法と政府が敏感になり、努力を以って急務の奮闘が行われることを政府に託したい。

 人生の神聖性を始めとして、あらゆる神聖性が然るべき敬意と好意の中で、平和に貢献する形で守られることが、もっとも率直な我々の望みである」



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:伊藤梓子 )
( 記事ID:35933 )