世界のトップにたつトルコ系デザイナー・エルデム・モラルオール
2014年12月03日付 Hurriyet紙


ケンブリッジ公爵夫人キャサリン、ミシェル・オバマ米大統領夫人、サマンサ・キャメロン英首相夫人の共通点は何か。国際政治を担う力強い男たちの妻であることではない。三人とも、英国ファッション大賞において「今年のデザイナー」に選ばれたエルデム・モラルオール氏※の最も熱狂的なファンだということだ。
※訳注:ブランド名は「Erdem (アーデム)」。本記事ではトルコ語読みで「エルデム」と訳しています。

この授賞式はイギリスだけでなくファッション業界全体において最も権威あるものの一つである。気取らないありのままのデザインから、「花の達人」と呼ばれるトルコ人デザイナー、エルデム・モラルオールは現在ファッション業界の最も重要な一人である。彼はどのようにしてここまで来たのだろうか?

まずは彼のファンから始めよう。世界で最も多くの注目を集め、その物腰が大きな話題となり、彼女が着た服はあっという間に売り切れる女性、つまりケンブリッジ公爵夫人キャサリンの最も愛するデザイナーが彼だ。「クローゼットの最も有効な切り札」という異名をとる。侯爵夫人は特に、2011年のカナダ、2014年のニュージーランドといった重要な国外訪問で彼の服を選んだ。

■がんばらなくてもおしゃれ

「一番の秘訣は、女性たちに快適さを保証することです」とデザイナーは話す。「私のロゴが付いた服を朝はフラットシューズで、夜はヒールの靴で快適に着ることができます。そしていつでもどこでも一番おしゃれな女性であることでしょう。しかし、このために大変な努力はしなくてよいのです」

ハーヴェイ・ニコルズ、バーニーズ・ニューヨーク、ハロッズのような50の高級百貨店グループで販売されているアーデムの大得意先は政界の人だけではない。マリオン・コティヤール、 ミシェル・ウィリアムズ、ジュリアン・ムーア、アン・ハサウェイ、キーラ・ナイトレイ、エマ・ストーン、サラ・ジェシカ・パーカーもアーデムのファンだ。

■妹の人形に洋服を作ってあげていた

それでは彼をもっと近くから見てみよう。トルコ人の父と、イギリス人の母を持つ36歳のデザイナーの物語は、正に成功物語である。モンリアルで平均的な家庭の息子として生まれたエルデムは6歳の時に職業を決めた。当時を以下のように説明している。「ファッションとここまで親しくなったことにおける最も大きい要因は双子の妹がいたことです。小さいころにサラの人形のためにデザインをしました。6歳のころからデザイナーになりたかったのです。8歳の時にテレビでカール・ラガーフェルドのファッションショーが流れた時にこの仕事の他に何もやりたくないことに気が付きました。家族とモンリアルの別荘地に住んでいましたが、裕福ではありませんでした。どうやったらこの仕事が出来るのか全くわかりませんでした。」

■ロンドンで親を失う

ライアソン大学でファッションを学んだあと、ヴィヴィアン・ウエストウッドで見習い修行を行ったエルデムの解決策はカナダからの移住だった。家族の援助によってロンドンへ移り住み、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートで教育を受けた。「卒業してから二年後に『ブリティッシュ・ファション・フリンジ』というコンテストで優勝しました。自身のブランドを立ち上げるために援助をしてくれた人たちがいて、10万ポンドを与えてくれました。最初は大金のように感じましたが、一つのファッションブランドを立ち上げるためには全く十分ではありませんでした。小さなアトリエと電話で精いっぱいです。しかし、そこで用意した初めてのコレクションを有名高級百貨店グループのバーニーズが買い取りました。これはもちろん大きな成功です。同じ時期に家族を失いました。妹と私はロンドンで親を失いました。それからはロンドンを私の家のようにしている状態です。なぜなら他に行く場所がないからです。」

エルデム氏は自分のことをイギリス人デザイナーだと名乗るが、トルコのルーツに育まれてきたことを機会あるごとに口にしている。「家族の半分はトルコ人、半分はイギリス人です。カナダで生まれましたが、親族のうちカナダ人なのは私と双子の妹だけでした。この多様性が私の創造性を高めたのでしょう、私の中の様々なルーツからインスピレーションを得ています。10年間コレクションを行っています。私の服はパリに住む18歳の女の子や、シンガポールのキャリアウーマンや、イスタンブルに住む57歳の優雅な奥様でも切ることができます。成功の秘訣はここにあります。」

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(翻訳者:竹田史佳)
(記事ID:36075)