ロマの人々、TVドラマ「ロマの唄」に抗議
2014年12月06日付 Radikal 紙


ロマの人々が、あるテレビ局で放送中の、ロマの人々を題材とする『ロマの唄』という名のドラマに対する抗議を行った。抗議活動を行った人々は、「私はアスリートであり、ガキではない」「ロマであることは罪ではなく、誇りである」と書かれたプラカードを掲げていた。

ヤロヴァにあるロマの住民が多く住むバーラルバシュ地区で、あるテレビ局で放送中の、ロマの人々を題材とするドラマに対する抗議が行われた。バーラルバシュ地区で数多くのロマの住民が、道をふさいでドラマに対する抗議を行った。この集団は、「ロマは占いではなく、コーランを信じている」「あなたたちに私たちを泥棒として紹介する権利はない」「私はアスリートであり、ガキではない」「ロマであることは罪ではなく、誇りである」と書かれたプラカードを掲げていた。ここでマスコミ向け会見を行ったヤロヴァ青年ロマ協会のカレム・コユンジュ協会長は、ロマの住民たちがドラマを不快に感じたことを述べた。コユンジュ氏は、「『ロマの唄』というドラマに対し、全てのロマが非常に怒っており、懸念している。(ドラマの中に)私たちの言葉での罵りの表現がある。これらの単語を子供たちは理解している。最近では、ささいなことにも放送禁止音が用いられるのに、このドラマでは罵りの言葉があるにも関わらず放送禁止音が用いられていない。女性たちは通りで出産をしているかのように描かれている。これらの事柄を、私たちは不快に思っているの。女性たちは通りで出産などしない。私の子供は、母親に『お母さんは私を通りで産んだの?』と質問した。このようなかたちで、私たちに対する謗りや蔑視表現がある」と述べた。
ドラマで「チンゲネ」という単語が頻繁に使われているとしたコユンジュ氏は、以下のように続けた。
「『チンゲネ』という単語は、法律的に既に禁止されている。ある一軒の家に住んでいる家族が泥棒のように描かれている。このドラマは、ロマを泥棒として示している。ドラマの制作者に、私たちへの謝罪と、今後ドラマが続くとするなら、内容変更を望む。私たちは、ロマのドラマに反対しているわけではない。しかし、トルコ人やクルド人、その他のエスニックグループのドラマを制作する際に考証をしているならば、私たちロマのドラマを制作する際も考証をしてほしい。私たちに対する制作者側の対応を待っている。さもなければ、私たちと法廷で会うことになると断言します。このような形でドラマを続けるならば、私たちの抗議活動も続くだろう。私たちは、法的措置も辞さない」
コユンジュ氏は、街中のドラマでの表現に反して、子供たちはアスリートであること、数多くの成功を収めていることを明らかにした。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:白尾みさき )
( 記事ID:36111 )