トルコ・ポーランド間、相互ヴィザ免除へ
2014年12月09日付 Milliyet 紙


アフメト・ダヴトオール首相は、「ポーランドへのヴィザを免除することを決定した」と発表した。これに対して、ポーランドからはトルコ航空(THY)便の増便と、EUのシェンゲン・ヴィザ適用の廃止に向けた協力について了承を得た。

ダヴトオール首相のポーランド外遊は、エヴァ・コパチ首相との首相会談と代表団同士の会談ではじまり、その夕刻、首相は会談で得られたヴィザについての合意を公表した。

トルコ‐ポーランド外交関係開始600周年記念行事の閉会行事として、ワルシャワ国立オペラ劇場で開催された「600周年記念コンサート」とそのレセプション前に、両国の首相が会合した。コンサートとレセプションではトルコがホスト役を務め、開演前にアフメト・ダヴトオール首相はエヴァ・コパチ首相を扉で出迎えた。トルコの在ワルシャワ大使ユスフ・ズィヤ・オズジャン氏も同伴し、二人の首相は挨拶を交わした後で壇上に上がった。

■ナーズムの祖父はポーランド人だった。

オスマン帝国とポーランド王国、トルコ共和国とポーランドの間の歴史的な友好関係の例を説明したダヴトオール首相は、著名なトルコの詩人ナーズム・ヒクメトの祖父、ムスタファ・ジェラレッディン・パシャが、コンスタンティン・ボルゼッキという名前のポーランド人だったと話した。トルコ共和国の最初のポーランド大使が、やはり詩人であったヤフヤー・ケマル・ベヤトゥルであることを引き合いに出したダヴトオール首相は、「ポーランドの著名な国民的詩人アダム・ミツキェヴィチはイスタンブールでその生涯を終えました。彼の栄光は、(トルコの)ポロネズキョイで今も輝いています」と述べた。

■ポーランドへのヴィザ撤廃を決定

「誠実なるポーランドは1923年にトルコを承認した最初のヨーロッパの国でした」と話したダヴトオール首相は、「全トルコ国民を代表して申し上げます。ポーランドの独立は私たちの独立です。600周年のお祝いは終わってしまうかもしれませんがトルコ‐ポーランドの友好関係はいつまでも続くことでしょう、いつまでも歴史に位置づけられることでしょう。ここで皆様に贈り物がございます。600周年の贈り物としてポーランドに対するヴィザを撤廃することを決定しました」と話した。首相のこの言葉は広間にいたポーランド人に喜びをもって迎えられた。ダヴトオール首相はこれに対する返礼として、ポーランドからトルコ航空(THY)便の増便とEUのシェンゲン・ヴィザの適用撤廃への協力について約束を得たことを明らかにした。

■我々はトルコの大使です

ポーランドのエヴァ・コパチ首相も「ポーランド人旅行者にとってトルコは夏季の旅行だけではなく冬季旅行にとっても非常に良い選択肢となるだろう。トルコを旅行する我が国民はあなたの国へお金を落としていくだろう」と述べた。エヴァ・コパチ首相は、ポーランドがトルコのEU加盟への協力を続けることと、EUにおけるトルコの大使であり続けることを付け加えた。

■二人の首相は互いの言葉で

ポーランド語で「ありがとうございます(Dziękuję)」と述べてスピーチを終えたアフメト・ダヴトオール首相へは、エヴァ・コパチ首相をはじめ、広間の聴衆から大きな拍手が送られた。ポーランド首相もこの演出に応えて、トルコ語で「ありがとうございます(Teşekkür Ederim)」と述べてスピーチを終えた。その後、国立オペラと舞踏手による600周年のコンサートが開催された。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:36136 )