ギュレン師、エルドアン批判―独紙ルポ
2014年12月13日付 Cumhuriyet 紙

フェトゥフッラー・ギュレンとのインタビューが、ドイツの有力紙である南ドイツ新聞に掲載された。

ドイツの南ドイツ新聞のクリスティアン・シュロツァー(Christiane Schlötzer)記者が行ったインタビューで、ギュレン教団のリーダー、フェトゥフッラー・ギュレンは、「トルコは民主的、世俗的かつ社会的な法治国家であるよりも、一党支配国家、さらにはワンマン(一人の人間の)国家であるという印象をもたらしている」と述べた。また、「まだ抵抗を示している高等司法を別にすれば、トルコにおける権力分立の原則は消滅している」と述べ、「トルコは国内では分裂化がおき、国外では日々威信を失い孤立化しており、トルコの現状を残念に思う」と述べた。

■「トルコに送還されるのか?」
ドイチェ・ヴェレ(ドイツの国際放送)のトルコ語報道によれば、ギュレンはインタビューで、政府が「魔女狩りによって」、「政府の側にとどまらない者あるいは政府との協力を望まない者を排除」しようとしていると述べた。配置換えをさせられた職員のうちどの程度が教団のメンバーかという質問に対して、ギュレンは、この流れに巻き込まれた人々の10人に1人も知らないと答えた。やがてこれら検事、警官、教員らの多くが自らと関係がないことが明らかになるだろうとも述べた。

エルドアンは、バラク・オバマ米大統領に対しギュレンのトルコ送還を要請したことを明らかにしていた。ギュレンは、政府が「自分を敵だと宣言しながら、汚職をもみ消し、権威主義体制を打ち立てたがっている」と述べた。ギュレンは「送還要求が法的根拠を欠いている」と強調し、「アメリカは民主的な法治国家であり、なんびとに対してであれ正当な(法的)根拠なく、決定がだされることはない」と述べた。

■「政府と和解することは可能か?」
自身がトルコに帰国することを考えているかどうかという問いに関しても、「帰国した場合、政府の上層部にいる特定の人物らが、自らの悪意のためにこれを利用しようとするだろう」と述べた。

エルドアンとの和解を想像するかどうかについての問いにも、ギュレンは、対立は自らが始めたのではないので、彼らが和解のための第一歩を踏み出す必要があると述べ、「もしエルドアンがいつの日か、ミーティングなどで説明したすべての事柄が酷い虚偽であり中傷であったと発言することがあるのなら、その時私は和解に向けて準備する」と述べた。

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( 翻訳者:幸加木 文 )
( 記事ID:36198 )