ペシュメルゲ軍、イスラム国支配のシェンガル入り
2014年12月20日付 Radikal 紙


ペシュメルゲ軍が、テロ組織イスラム国(ISIS)支配下にあるモースルのシェンガル郡に入ったことが明らかになった。

AA通信の入手した情報によれば、ISIS兵士との3日間におよぶ武力衝突がの後、ペシュメルゲ軍がシェンガルの中心部に入った。同地域では市街戦のかたちで戦闘が続けられている。
ペシュメルゲ軍のセフィン・シンガリ司令官は、各国連合軍からの戦闘機による援護を受けて、シェンガル郡の中心部に入ったとAA通信へ説明した。シンガリ氏によれば、多数のISIS兵士がシェンガルを捨ててモースルへ逃走したものの、シェンゲルガルに残ることを選んだISIS兵士らは、ペシュメルゲ軍に対する抵抗を続けているという。シンガリ氏は、重武器を装備した新たなペシュメルゲ部隊が同地域に到達することで、ISISを完全に無力化するだろうと明らかにした。

モースルのなかでもヤズィーディー教徒が多い地域として知られるシェンゲル郡は、8月3日にISISの支配下となった。それにより郡・村を離れた3万人のヤズィーディー教徒がシェンガル山に避難していた。また、避難したヤズィーディー教徒らのうち2万人は、安全な陸路の回廊の開通により人民防衛隊(YPG) が管理するシリア国境ルートを経て、イラクのドホーク県に送られた。シェンガル山避難中の1週間にもおよぶ飢えと渇き、そして長時間の移動から救出されたヤズィーディー教徒らのドラマは世界中の注目を集めた。ISISによるヤズィーディー教徒襲撃は、イラクに向けての軍事的、人道的支援を加速させた。シェンガル山にはいまだ1万人のヤズィーディー教徒がいるとされる。イラク政府は同地域のヤズィーディー教徒に対し、決まった時間にヘリコプターで人道支援物資を届けている。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:36275 )