埋葬の遺体泥棒の熊、捜査中―カスタモヌ
2014年12月20日付 Milliyet 紙


カスタモヌ県で墓地から掘り起こした遺体とともに行方不明となった熊が、各地で捜索されている。

カスタモヌ県でここ数か月、墓地から遺体を掘り起こしては食べていた熊が、今度は25日前に埋葬された遺体を墓地から掘り起こし、その遺体とともに姿を消した。
カスタモヌのキュレ郡イムラル村に住んでいたA・Kさんは、搬送されたイスタンブルの病院で容体が悪化し、25日前に亡くなった。一族の墓地に埋葬されたA・Kさん(享年65)の墓は、熊によって破壊された。熊はまず、墓穴の頭側から遺体に辿りつこうと試みたが、墓内部の板を突破できず、その後足側へ移動して穴を開け、遺体へ到達した。熊は穴から遺体を掘り起こし、その遺体とともに姿を消した。他の葬式のために墓地を訪れた村人らがA・Kさんの墓が破壊されているのを発見した。村民らの通報を受けて現場へやって来た軍警察の部隊は、県災害緊急時支援局と共同で熊によって盗まれた遺体の捜索を開始した。捜索作業には村民も参加し、部隊は墓の近くで、引き裂かれた遺体を包んでいた布と骨の一部を発見した。布と骨の一部からは熊の毛が見つかった。
遺体の所有者達がどれだけ低木で墓を守ろうとしても、熊を止めることはできなかったのだ。

■熊は墓を掘って遺体を盗んだ

イスマイル・デミルコルさんは、昼頃、ある葬儀から帰る際に祖父の墓へ立ち寄り、その時に25日前に埋葬されたA・Kさんの墓が破壊されているのに気付いた。すぐに軍警察へ通報したデミルコルさんは次のように語る。
「イスタンブルに住んでいたA・Kさんが病気で亡くなったと聞きました。その後遺体は我々の村へ戻ってきたので、ここで埋葬したのです。熊は初め、頭側から墓を掘り始めましたが、ここからは遺体を手に入れられなかったので、熊は足側へ行きそこから掘り始めたようです。そこから穴を作って遺体に辿りつき、その穴から遺体を外へと掘り出しました。現在墓は空で、遺体は中にありません」
イスマイル・デミルコルさんは、故人に近しい人々に事件を知らせたとして、「彼らはイスタンブルを発ちました。明け方頃に村へ着くでしょう。我々は遺体を見つけるまで探し続けます。捜索作業ではただ墓の近くで骨の欠片を発見しただけでした。この骨の欠片は軍警察部隊が解析するために持っていきました」と話した。

■「墓の近くで見つかった骨の一部から熊の毛が発見された」

イムラル村のヤシャル・ギュレルユズ村長はこう語る。「村で葬儀がありました。我々の村の人々は、葬儀から帰る時に墓地へ立ち寄ります。彼らがアブドゥッラフマン・カラギョズさんの墓が開いているのを目にしています。熊は、墓の頭側の端から掘ろうとしたようです。そこからは遺体へ辿りつけなかったので、墓の足側の端から掘り始め、墓の中から遺体を取り出しました。外では遺体をくるんでいた布を見つけただけです。すぐに軍警察へ知らせました。軍警察はその後村へ来ました。軍警察とともに私も村へ行きました。墓の前へ来て、事件が本当だと知りました。軍警察所属の事件現場鑑識チームが墓で調査を行いました。墓の近くで、破かれた状態の遺体を包む布と骨の一部を発見しました。さらにその後、チームは日が落ちたので捜索作業を終了しました」と話した。

■ギュレルユズ村長は、以下のように続けた。

「骨は新しいものであることが判明しました。しかし遺体のものかどうかは今後明らかになります。軍警察部隊は、骨に毛がついていたと言っていました。また、遺体を包んでいた布もありました。墓地の周囲には金網があります。布と金網には熊の毛がついていたそうです」

■「死んでも生きていても熊にかなわない」

「もはや死も生も危うい」というギュレルユズ村長は、「つまり我々は死のうと生きていようと熊にかなわないのです。我々の村々では現在かなり多くの熊がいます。この件に関して関係各位からの支援を期待しています」と話した。一方、カスタモヌ県ではこれより以前に、アール郡と県中央に属するドクズカト村でも熊達によって複数の墓が破壊され、遺体が損なわれている。

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( 翻訳者:粕川 葵 )
( 記事ID:36279 )