アルバイーン(イマーム・ホセイン殉教四十日目の儀式)は如何に世界を揺り動かすのか-その3
2014年12月14日付 Hamshahri 紙

◇イスラーム教徒の能力誇示
 実際、この点と治安への脅迫に屈しない姿勢については、マスメディアも無視することができず、BBCはアルバイーン当日のシーア派の能力誇示について「何百万人ものシーア派の巡礼者が、当該地域に急進的なグループが潜伏し数々の脅迫があったにもかかわらず、カルバラーで土曜日(12月13日)に行われたアルバイーンの儀式に参加した。この巡礼者たちの多くのものが、土曜日の哀悼の儀に数日間歩いてやってきた。ナジャフからカルバラーまでのおよそ80kmの道のりが、巡礼者らが歩んだ経路である。イラク政府はイスラーム国(ダーイシュ)と呼ばれるスンナ派武装集団の戦闘員による攻撃を防止するために、治安の警戒範囲を広げていた。イスラーム国のメンバーは、シーア派イスラーム教徒を勝手に新しいものを持ち込んだもの(つまり異端)とみなしている。」と記事に書いている。

 BBCは次のように述べている。「一つの宗教の信仰のためであろうと、一つの政治的メッセージを表明するためであろうと、カルバラーに百万人もの哀悼者が参列したことが、衆目を集めていた。これを見た人は、『苦難に屈しやしない』と言われてきたアーシューラー(イマーム・ホセインが殉教した日)のメッセージに対し質問をしたくなるかもしれない。今日の生活に関して、この哀悼者たちはどのような影響を与えてきたのだろうかと。」

 またロイター通信の記事には「数百万人ものシーア派教徒が、このアルバイーンの日に敬意を払うためカルバラーとこの都市周辺に集まっていた。この儀式は、史上もっとも大きな宗教行事とみなされている。イラクの治安維持軍は、カルバラーの都市全域を封鎖して、巡礼者の生命保護に努めている状況にある。イマーム・ホセインの40日供養の儀式(アルバイーン)は、世界的に見ても最も大きな宗教的集会に数えられており、今年は異端テロ組織イスラーム国の脅威にもかかわらず、2千万人ものイスラーム教徒がこの儀式に参加したのである。」と書かれている。

 ホッジャトルエスラーム・ヴァル・モスレミーン・パナーヒヤーン師は、この大集会について次のように述べている。「おそらく、今日アルバイーンの巡礼という大集会に参加している人は皆、ある意味で自らの名をイスラームの守護者に刻んだと言えるだろう。というのも預言者とその家族と全イスラーム教徒の聖域を守り、ひいてはイスラームを防衛したのであるから。今日、徒歩巡礼への参加は、異端に対するイスラームの前線を支援することと同等であり、このアルバイーンの偉大なる力の誇示は、イスラーム世界そして我々のイスラーム社会の治安の源となるのだ。」

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( 翻訳者:ベテルギウス )
( 記事ID:36437 )