アク・サライ宮での「16トルコ国家」典礼服を批判の学部長、辞任
2015年01月17日付 Radikal 紙


 大統領宮(アク・サライ宮)での歓迎式典で登場した16のトルコ国家を表した軍人のうち一人の衣装をバスローブにたとえ、Twitterアカウントで「このバスローブで写真に写っている人はどの国をあらわしているのか?」と書いたパムッカレ大学(PAÜ)の医学部学部長のハサン・ヘルケン教授が辞任した。AKPの若者部門がヘルケン教授に抗議を行いバスローブを送った。

 パムッカレ大学の医学部学部長ハサン・ヘルケン教授は、大統領歓迎式典の軍人たちに関してソーシャルメディアで広めて、その後消したツイートについての評価と反応を理由に、学部長職から辞任することを発表した。ヘルケン教授は書面で発表をおこない、ソーシャルメディアのシェアが想定外の評価を受けたと述べて「私の考え方の活字と映像のメディアでの反応を見るにつれ、我が民族の歴史や精神的な価値に対する、またトルコ共和国を代表する大統領の地位に対する侮辱、軽視あるいは嘲笑を含むただの一文もなかったし、提示もできまい」とあった。

■自分の研究活動よりもツイートによって知られる悲しみ

 ヘルケン教授は、在職期間中にPAÜの医学教育の質を高める方向で多くの改革に着手し、こうした活動と新たな試みに替わって、ソーシャルメディアの投稿によって(自身の名が)知られることを悲しく思っていると述べた。

 ヘルケン教授は、発表で以下のような主張を行った。
「私の考え方の活字と映像のメディアでの反応を見るにつれ、我が民族の歴史や精神的な価値に対する、またトルコ共和国を代表する大統領府に対する侮辱、軽視あるいは嘲笑を含むただの一文もなかったし、提示もできまい。あのツイートを投稿するとき、意図したのは、[考えを]メディアに反映させようとしたと同様に、トルコ共和国を代表する大統領の地位を貶めることではないのと同時に、その一員であることを誇りに思う我が国民と輝かしき歴史をからかうことではなかった。」

 ヘルケン教授は、投稿されたツイートがPAÜでの学長選挙に影響するような材料にされたとし、発表を「責任がまさに私個人を通じて我が大学に向けられないよう、他の目的に利用されないよう、学部長職から退く。研究活動を精神医学医の臨床教育メンバーとして続けていく」という言葉で締めくくった。

■AKP支持の若者達が抗議を実行!

 PAÜ医学部学部長ハサン・ヘルケン教授は、エルドアン大統領の歓迎式典で[登場した]古の16のトルコ国家を表現した軍人たちの一人の衣装をTwitterで批判すると、AKP支持者の若者の標的となった。ヘルケン教授はTwitterアカウント上で「あのバスローブで写真に映っている人はどの国を表しているのか?」と書いて投稿した。ヘルケン教授はこのツイートが反発を受けたことでツイートを消去したが、AKP支持の若者たちの怒りは収まらなかった。

 AKPデニズリ県若者部門のリーダー、ビラル・クリンチ氏と政党支持者グループがPTTのビル前にてプレス発表を行った。クリンチ氏は教授に宅急便でバスローブを届け、以下のように述べた。

「歴史的真実に対して誰かが未だ目をつむり、耳をふさいでいる。一部の者はこれに止まらず、侮辱し、軽蔑する。残念ながら、こうした行為を知識人とされる人々がおこなっている。PAÜの医学部学部長のハサン・ヘルケン教授は、古のトルコ16国家群のうちの一つに属す衣装を指さして嘲笑した。もちろん、どう発言するかは学部長の自由である。しかし社会の表にたつ知識人であるこの人物が安易な方法を用いたことは我々を悲しませた。彼が触れたのは、一トルコ国家の軍服である。バスローブは、デニズリでとても多く製産されている。風呂から上がったとき体を拭くために使われる、前開きの、タオル地で作られた服だ。宅急便で送ったバスローブを学部長さんには良く良く使っていただきたい。」

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( 翻訳者:伊藤梓子 )
( 記事ID:36625 )