コバーニーから最新情報―クルド兵、士気高し
2015年01月28日付 Radikal 紙


134日後に「イスラム国」(IŞİD/ISIS)の手から解放されたコバーニーだが、街の約90%が崩壊した状態だ。だが人々が自由に行きかうコバーニーでは士気も高まっている。人民防衛隊(YPG)のメンバーは、まだ戦いは終わってないと述べている。

134日後、IŞİDの手から解放されたコバーニーを目の前にすると、何年も前に捨てられた廃墟の街を思い出す。最初に街に入ると、荒れ果てた様子から戦争の痕が感じられる。家の中の家具は昨日放っておいたままのように見えるが、ドアや窓、壁は崩壊し、ぼろぼろの状態だ。砲撃によって完全に破壊された通りや、爆撃により燃えた車両が目に飛び込んでくる。

コバーニーでは人々が喜びにわく一方、他方ではYPG部隊が戦闘準備を続けている。同市がIŞİDの手から解放されたといっても、彼らは警戒の手を緩めてはいない。常にIŞİDの襲撃に備え再び街の防衛の用意をしている。戦闘が行われている間、コバーニーから離れなかった人も少数ではあるがいる。彼らは避難所に逃れ、今も生き残っている。爆弾や武器の音が数か月間鳴りやむことがなかったこの街で暮らした住民たちの苦労は、その顔から察することができる。彼らは体験したことを口にすることも厳しい状態だ。

28日、訪れた人々と抱擁し、望みをかなえた人々は、涙を堪え切れない様子であった。数か月間、不安げな顔だった彼らも今は笑顔を見せているが、再び襲撃されるだろうかという恐怖までもが心の底からなくなった訳ではない。コバーニー周辺には約364の村がある。

我々が出会ったYPG部隊は、コバーニーに続き、IŞİDがそれらの村に撤退したが、彼らはこのあたりに留まることはできないだろうと語った。村々では激しい衝突が全力で続いている。同部隊は、村々での抵抗もこれ以上続かず、地域全体からIŞİDが一掃されるだろうと述べた。YPG部隊は勝利の雄叫びを上げても、警戒の手を緩めない。常に襲撃に備えている。数か月間戦い抜いたYPG部隊の兵士の顔には疲れもみられる。しかしそれらの顔には掴み取った勝利への誇りも見える。

廃墟となったコバーニーでは生活を再開させるために、数か月間かかるとみられている。人々はインフラが完全に途絶えた街を協力して新たによみがえせると共通の言葉でで述べた。YPGの司令官らは「まず治安、その後街を活気づける」と話し、こう述べた。「市民らが街を明け渡さなければ、防衛はこれほど強力とならなかっただろう。損害はこれだけにとどまらなかっただろう。」

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( 翻訳者:星井菜月 )
( 記事ID:36745 )