悪名高き人身売買業者が逮捕:男女150人がオーストラリア生活の約束に騙される
2015年01月21日付 Iran 紙


【ショック班】イラン人のオーストラリア移住の巨大ネットワークを率いていた悪名高き人身売買業者が、首都警察によって逮捕された。

 この男は、イラン人男女のオーストラリアへの移住で多大な信用を得ることに成功していたにもかかわらず、150人の男女に対する詐欺に手を染めたことで、〔警察の〕追跡を受けていた。

 ベフルーズ(45歳)は、国境の向こう側、オーストラリアでの暮らしを夢見ていた男女らを騙し、まずは彼らをインドネシアに移動させた。この男の「餌食」となった犠牲者らの大半は、何をすることもなく数ヵ月間をインドネシアでさ迷い、オーストラリアの大地へと向かう古びたボートをひたすら待っていた。

 このプロの人身売買業者はテヘランやインドネシア、オーストラリアで「イラン人移住大使」の名で知られ、3000万トマーン〔※日本円にして約100万円〕でオーストラリアへの移住と現地での仕事の保証を約束していた。

 ベフルーズは他国への人身売買を行う組織のリーダーで、シャードメフル通りにある某旅行代理店と協力関係にあった。男はこの代理店を通してインドネシア行きのチケットを用意し、そうすることで数えきれないほど多くのイラン人をオーストラリアへと移住させていた。

 男はテヘランやインドネシア、オーストラリアで誰もが知る人物となり、オーストラリアへの移住を希望する多くの男女に出会ったことがきっかけとなって、危険で驚くべき決断を下した。このペテン師の男は、なんと150人以上のイラン人移住者をインドネシアの地に放置し、あぶく銭を得ていたのである。

 〔インドネシアの地で〕さ迷う羽目に陥ったイラン人たちが何とかして我が国に戻ってくると、彼らはこの詐欺行為を理由にベフルーズを訴えた。調査の結果、この人身売買業者は自らの約束を守らず、詐欺行為に手を染めていたことが分かったことから、空港検察庁第三支部の予審判事の命令によって、首都治安警察の捜査員らが捜査を開始、ベフルーズをプーナク〔※テヘラン市内〕にある隠れ家にて逮捕した。

 この報道によると、この人身売買業者の活動が広範囲に及ぶことから、本件の予審判事は詐欺を働き、人々を違法に出国させた容疑でベフルーズの写真の公開を求めた。これは似たような陰謀によって、この人身売買業者のワナにかかった人が、訴えを提出するためにテヘラン・メフラーバード検察庁第三支部を訪れる可能性があるためである。

 この報道によると、ベフルーズの余罪について何らかの情報を持っている人も、首都治安警察(電話2186190番)まで連絡してほしいとのことである。

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( 翻訳者:NKMRR )
( 記事ID:36795 )