アサド大統領トルコ非難「テロリストを支援している」
2015年02月11日付 Cumhuriyet 紙


シリアの指導者のバッシャール・アサド氏は、イラクとシャームのイスラム国(ISIS)に対して構成される国際的な有志連合に参加はしないが、空爆についてはイラクと他の第三国を通じて情報を提供し続けると述べた。また同氏は、テロリストらを支援している国と協力は行わないと語った。

ダマスカスでBBCのジェレミー・ボーエン特派員の質問に答えたアサド氏は、ISISについて協力に反対はしないが、アメリカ当局との会談は行わないことを明らかにした。

バッシャール・アサド氏は、「なぜならば彼らはあやつり人形にならない者とは話し合わないからです。現在我々の主権を侵している様に、国際法をも侵そうとしています。つまり彼らは我々と話し合わないのです、我々も彼らと対話を行いません」と述べた。

さらに、アメリカやアラブ諸国の戦闘機がシリア領内を飛行していることについて、イラクのような第三国を通じて情報を得たこと明らかにし、「我々の間に対話は無く、情報のやりとりだけが行われている」と話した。

アサド氏は、アメリカ合衆国のISISに対する穏健な反抗勢力を形成する努力を、「絵空事」であるとした。「シリアには穏健派はいません。ISISやアル=カイダと関係のあるアル=ヌスラ戦線のような過激派があります」と話した。

いかなる国家との協力も前もって拒否することはなかったと明らかにしたアサド氏は、「しかしながら我々がこの闘いを始めたのではありません。彼らが始めたのです。彼らがテロリストを支援し、これらのテロリストらを受け入れたのです。我々はテロリズムに支援を行う国々と同盟は組みません、なぜならば我々はテロリズムと闘っているからです」と述べた。

■以前トルコを非難した

トルコは、アサド氏が話した有志連合に参加する国の一つである。同氏はシリアにおけるテロ組織に支援をおこなうっているとしてトルコを非難した。

サウジアラビアとの協力関係は論外であることを強調したアサド氏は、「ISISと他のアル=カイダと関係のある組織のイデオロギーは、ワッハーブ派の教えに基づいています。サウジアラビアの王族もこの信仰を支持しています。ただ『我々は支持している』または『我々は支持していない』と言うことが何かを意味するわけではありません。具体的に何を行うかが重要なのです。言ったことを具体的に行動に移せば、その言葉が真実であると信じられるのです」と述べた。 

サウジアラビアを厳しく批判したアサド氏は、「ISISのイデオロギーの根源と、他のアル=カイダに連なる組織は、サウジアラビアの王族によって支持されているワッハーブ派です」と話した。

■我々は失敗しなかった

アサド氏は、自身に向けられた「あなたはシリアの多くの地域における支配権を失いました。ISISはそこに支配地域を伸ばし、20万人のシリア人が亡くなり、数百万人が家を失いました。シリアは失敗した国家なのでしょうか」という質問に対し、「政府及び政府機関がシリア国民に対して責任を負う限り、失敗について話すことはできません」と答えた。

アサド氏はこのことについて以下のように述べた。

「私は我々の軍隊を知っています。弾丸、ミサイル、爆弾を使用します。バレル爆弾や鍋爆弾を使用しているとは聞いていません。無差別殺戮兵器はありません。あなたは打つ際に狙いを定めるでしょう。あなたは狙いを定めるときに民間人を守る為にテロリストをターゲットにでしょう。しかし戦争についての話をするならば、死傷者はでます。死者や負傷者の出ない戦争などありえません。」

シリアの指導者は塩素ガスの使用疑惑を否定した。

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( 翻訳者:松井友紀 )
( 記事ID:36882 )