イスタンブル考古学博物館を世界の5本の指に!
2015年02月08日付 Zaman紙
写真はボリス・ミクカ氏
写真はボリス・ミクカ氏

 イスタンブル考古学博物館は、世界的に有名な博物館建築家であるボリス・ミクカ氏によって再設計された。何を行うのかを長年決めかねていた「造幣局」の建物も博物館に含まれることになった。現在一部を閉鎖している考古学博物館は、7000平方メートルの新たな敷地を加え、新たな設計で2016年にオープンされる。ミクカ氏は「我々は約7000平方メートルの敷地をデザインした。イスタンブル考古学博物館は世界でも五本の指に入る考古学博物館だった。新デザインにより、世界で最大の考古学博物館の一つになる」と語る。

 イスタンブル考古学博物館(İAM)は、トルコで最も不運な博物館の一つだ。トルコで最も来館者の多い二つの博物館であるトプカプ宮殿とアヤソフィア博物館のすぐ奥にあるにもかかわらず、来館者の数はその二つの3分の1ほどなのだ。文化観光省が昨年12月に発表した数字では、2014年にトプカプとアヤソフィアを300万人以上が訪れたのに対して、イスタンブル考古学博物館の来館者数は約30万人であった。İAMはその周囲とうまく連携できないといった問題もある。博物館はギュルハネ公園の中からトプカプ宮殿へ抜けるオスマン・ハムディ・ベイ坂にあるものの、しかし特に夏の間に数が増える公園の住人たちが、鼻先にある博物館に気づかないほどだ。

 この否定的な要素の一方で、イスタンブル考古学博物館は、世界で5本の指に入る考古学博物館のひとつである。2016年に博物館学技術を駆使して行われる新展示計画を終えると、最良で最大の博物館のうちの一つと相成る。なぜなら「造幣局」の建物は、どうするか長年決めかねている議論すべき歴史的建築物の一つであり、トプカプ宮殿の第一中庭からギュルハネ公園の入口までに伸びた、傾斜した広い土地にあるが、その建物をついにイスタンブル考古学博物館として使っていくからだ。このように博物館の面積を広げ、倉庫にあって今日まで展示されなかった品々が日の目を見ることになる。これらのすべてのことを、博物館の展示スペースを再設計したボリス・ミクカ氏から学んだ。

 世界的に有名な博物館建築家で展示デザイナーであるボリス・ミクカ氏は「博物館の運命を変える男」として知られている。彼は博物館員がやりたいと思うことを来館者が理解するように変える。彼の仕事はミュゼオグラフィとして定義されている。彼はルトフィ・クルダル議会場・展示館で(開催され)昨日終了した「遺産修復・考古学・博物館学技術エキスポ」にてİAMのためにどのような設計を行うかについて話し、自身によるプレゼンテーションの終わりに詳細について語った。

■「オスマン・ハムディ・ベイが見れば嬉しく思ったろう」

 イスタンブル考古学博物館の一部は現在、耐震補強と修復作業のために閉鎖されている。我々はミクカ氏に100年前に建造された博物館で何を変えていくのかと聞いた。「収集して清掃を行う」と話し、次のように続けた。

「あまりに多くの層、あまりに多くの解釈があった。オスマン・ハムディ・ベイが、博物館を建造するときに何を考えていたにせよ、彼に立ち返る。しかしもちろん21世紀の技術は使っていく。私としては、オスマン・ハムディ・ベイは我々の仕 事を見れば嬉しく思うだろう。我々は今なお彼の精神を守っていると自負している。」

「何かわからないが何世紀からか残っている種々の炊事道具」といった展示方法の仕方は新計画にはない。7000平方メートルの空間を設計したミクカ氏は、博物館を複数のホールに分けて全ホールで別々の物語を見せるとのことである。彼曰く、語られなかったすべての作品が語られる。たとえばトロイ・ホールでは町のインタラクティブな模型を作り、オスマン・ハムディ・ベイが購入した元々のショーケースを使って、トロイ発掘の歴史を説明する。

 「造幣局」の建物ではというと、2つのメイン展示ホールを設え、1つでは倉庫から運び出された、今日まで全く展示されなかった硬貨の収蔵品とこの場所の歴史を説明する。もう一方のホールではイスタンブルの考古学の歴史に触れる。ミクカ氏は「考古学博物館には信じられないような硬貨の収蔵品がある。もちろんこのようなコレクションは『造幣局』で展示されるのが最も妥当だ」と話した。さて、新設計のİAMの運命は変わるのだろうか?ミクカ氏は「ええ…。もしそう信じないのなら私はこの仕事をやってない。世界の別の考古学博物館の教育システムとも連携して作業する。新設計ではこれに特に重点を置いている。 地域の来館者、とくに子供の来館者を増やしていく」と話した。

■イスタンブル都市博物館も設計

 ボリス・ミクカ氏は、チェコ人で1962年に生まれ。1992年以降に経営している、スペインのセビリアの街でのGPD-博物館・展示社から2013年に離れ、イスタンブルに本部を置くアルナス&ミクカ建築会社を共同でナイム・アルナス氏と設立した。ミクカ氏はその設計によりスペインの全博物館のコンセプトの変革を先導し、トルコで2010年にサクプ・サバンジュ博物館で開かれた「伝説のイスタンブル-ビザンチオンからイスタンブルへ-一つの都の8000年」という展示と、再びサクプ・サバンジュ博物館の収蔵品から集めて形成し、2014年にバーレーンで開かれた「イスラム書道芸術の500年」展示を手がけた。ミクカ氏はイスタンブル考古学博物館の他に、どうにも建設できず、継続して議論されていたイスタンブル都市博物館の設計者でもある。「イスタンブル都市博物館の設計は終わった。今この(案の)実施を誰が行うのかの入札の段階だ。これほど大きな博物館は行政手続きが長期間かかる」と述べる。ミクカ氏は2月19・20日にルトフィ・クルダル議会場・展示館で行われる「オールデザイン2015」の発表者として参加すると述べた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


(翻訳者:伊藤梓子)
(記事ID:36969)