オルハン・パムク、故ヤシャル・ケマルを語る「彼は私の師匠」
2015年03月04日付 Radikal 紙

オルハン・パムク氏はヤシャル・ケマル氏の葬儀で本紙に対し、ヤシャル・ケマルについて、「彼の教えに耳を傾けた。彼は師匠で、私は弟子。私は彼の大ファンだった」と述べた。

トルコは文学界の巨匠ヤシャル・ケマル氏へ別れを告げる。ヤシャル・ケマルの葬式に参列したオルハン・パムク氏は、彼と初めて会った時のことを以下のように説明した。「私は故ヤシャル・ケマル氏の著作を高校生の時に読んだ。『インジェ・メメド』の2巻は、発売日に書店で購入した。1969年ごろだったろうか。若いころはその本を読んでいることを、成人になってからは彼と友達になったことを誇った。ヤシャル・ケマルは文学の友であり、なんといっても、イスタンブールで長い間散歩の友だった。彼の教えに耳を傾けた。彼は師匠であり、私は弟子。私は彼の大ファンだった。ヤシャル・ケマルをヤシャル・ケマルたらしめるものは、心の中の子供がまったく死なないこと。数々の圧力、投獄、脅迫、悪い男たち、数多の嫉妬…。それなのに常に微笑み、前向きだった。彼を特別な人たらしめているのは、小説だけではなく、人々を結束させる彼の人間性である。彼をヤシャル・ケマルたらしめるものは、人々を結束させながら、圧力には屈しないという側面なのだ。トルコで暮らし、多くの圧力に屈せず、しっかりと立つということは、自分を貫くということだ。この国に生きる人々の物語を全世界に広めることが可能であるということを彼から学んだ。彼からは多くのことを学んだ。常に彼の近くにいたい、彼と友人になりたいと思っていた。トルコ語があるかぎり、彼も生き続けるだろう。」

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( 翻訳者:星井菜月 )
( 記事ID:37044 )