新ギリシャ国防相、対トルコ挑発行動
2015年03月08日付 Hurriyet 紙


ギリシャ国防省パノス・カメノス大臣が就任して以来、同大臣による議論を引き起こす行動や、行った発言が、トルコの厳しい反発を引き起こした。就任後初の活動ではカルダク岩礁を訪れ、アンカラのトルコ政府とアテネのギリシャ政府との間に新たな緊張を呼び起こしたカメノス国防相が、またもやエーゲ海の島々を訪問し物議を醸している。

トルコ外務省は、ギリシャ国防相のパノス・カメノス大臣の「エーゲ海周辺の緊張を高めるような表現ならびに活動は受け入れられない」と発表した。

この発表では、「就任以来、ギリシャ国防相のトルコに対する挑発的な態度がみられる。同相による、エーゲ海での緊張を高めるような最近の活動や表現は受け入れられない。ギリシャ政府に対し、彼の無責任な振る舞いを一刻も早く監視することと、良識を持つよう求める」とされた。

発表では、同大臣が無責任な振る舞いを続けることは、トルコ-ギリシャ間、あるいはエーゲ海地域での緊張を高めることにしかならないと強調されており、こうした状況は両国関係の発展やエーゲ海地域における問題解決を目指す取り組みを阻むものだとしている。

発表内では、トルコが、国際法の枠組みにおいてエーゲ海での権利と利益を国際法に基づく措置をもって守ることに断固として取り組んでいくことを、再度、関係する各方面に周知した。また、エーゲ海地域の諸問題を解決に導くため、既存の外交的な対話のメカニズムを活用する必要性を改めて強調した。

■トルコの反発を招く振る舞い

ギリシャのアレクシス・チプラス首相の連立政権の一党である「独立ギリシャ人(ANEL)」党首カメノス氏は1月27日に宣誓により防衛大臣の職務をスタートし、その後、1月29日に初の任務としてカルダク岩礁で献花を行った。
カメノス国防相は、1996年に起こったカルダック事件の追悼儀式の枠組みで軍用ヘリで岩礁を訪れ、亡くなった3名のギリシャ兵士への追悼として、空中から海へ花束を捧げた。公務中、トルコ軍とギリシャ軍の戦闘機や湾岸警備ボートの間で、緊張の一瞬が生まれた。

2月11日、12日に開催されたキプロス島の南キプロス訪問時には、トルコに対し強硬的な発言を行った。南キプロス領内のギリシャ連合ELDİK指揮所を訪れた際、「あなた方は攻撃部隊でしょう。機が熟せば占領された地域(=KKTC:トルコ領北キプロスの意)に自由の旗を立てることになるでしょう」と述べた。また南キプロス・ギリシャ政府に戦闘機購入の提案も行ったが、南キプロス・ギリシャ政府は「経済危機の最中で資金がない」と回答している。

ギリシャメディアによれば、カメノス国防相は昨日(7日)もエーゲ海地域のファルマコニシ島(トルコ語:ブラマチ島)、アガトニシ島(ト:エシェキ島)、ロー島、メギスティ島(ト:メイス島)、ストロンギリ島、そして周辺の小島に駐留中のギリシャ軍を訪れたが、その際、ギリシャ軍の戦闘機が、ブラマチ島とストロンギリ島で低空飛行を行っていたトルコ軍戦闘機を引き返させた。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:37068 )