シリア:シリア人難民の数は5,835千人、内85%は女性子供
2015年03月15日付 al-Quds al-Arabi 紙


■5,835千人の難民の85%は女性と子供

【イスタンブール:アナトリア通信】

シリア人権ネットワークが発表した年間報告書によれば、シリア人難民の数は5,835千人を超え、その50%以上が子供、35%が女性であり、残り15%は大人の男性である。

シリアが騒乱に突入して5年目になるタイミングで発表された同報告書は、国連難民高等弁務官事務所が難民の正確な数を把握しておらず、統計にも記していないことに注意を払った。その理由は、難民の多くが近隣国に入国を拒否されることを恐れるため、国境や検問所を不法に通り抜けているからである。親類縁者を介して受け入れ国に着いた者も多い。

シリア人権ネットワークは、周辺諸国での難民の配置状況を次のとおり発表した。

トルコ:190万人以上を抱える主たる避難国。45万人近くが子供で、27万人以上が女性。62%に当たる約110万人が不法滞在者。

レバノン:トルコに次ぐ避難国。バーニヤースとバイダーでの民族浄化作戦、またシリア西部のヒムス、クサイル周辺、そしてカラムーン地方に及ぶダマスカス郊外での激しい戦闘の後、数千人のシリア人が避難。都合、170万人以上が避難。約57万人は子供で、女性は19万人以上。27%に当たる約459千人が不法滞在者。

ヨルダン:140万人が避難。約35万人が子供で、女性は17万5千人以上。36%に当たる49万人が不法滞在者。

イラク:52万5千人が避難。約16万人が子供で、女性は5万人以上。

エジプト:27万人が避難。約12万人が子供で、女性は7万5千人以上。「軍事クーデター」後には、強制的なシリア人難民の排除、女性子供を中心とする彼らの権利剥奪といった、難民に対する悪質な対応も見られる。

リビア、アルジェリア、モロッコ:4万人以上が避難。

また同報告書は、難民は社会的な面で最大の困難を迎えていることに注意を払っている。教育レベルにおいて、同報告書は、避難した子供の4分の1が、この一年以上、一切の教育を受けていないことを強調する。数や割合は避難民を抱える国ごとに異なるものの、130万人以上の子供がそれに該当するとされる。周辺地域で最悪なのはレバノンで、教育を受けていない子供や大学生の避難民の割合が、避難民の40%を超えている。

同報告書は、これらの数値が極めて深刻な事態を表しており、この影響はさらに危機を生むと警告する。同様に、難民の食糧、医療、住宅問題、各種権利、人種差別といった問題が解決を見ていないことにも警鐘を鳴らした。

(後略)

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( 翻訳者:メディア翻訳アラビア語班 )
( 記事ID:37124 )