ビラル・エルドアンの商売―トルコ船売却、マルタ船籍へ
2015年03月21日付 Cumhuriyet 紙


ビラル・エルドアン氏がマルタで新しい会社を設立した。トルコ船籍の船に、外国国旗が掲げられた。

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領の親族が所有するBMZグループ海運会社に属するチュルクテル造船に1800万ドルで建造させたトルコ船籍のM/Tメジド・アスラノヴァという名の河川用タンカーが、彼らがマルタで設立したオイルトランスポーテーション&シッピングに引き渡された。

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領の息子であるネジメッディン・ビラル・エルドアン氏と大統領の兄弟であるムスタファ・エルドアン氏、義理の兄弟であるズィヤ・イルゲン氏が共同で設立したBMZグループ海運会社がチュルクテル造船に建造させたM/Tメジド・アスラノヴァという名の河川用タンカーは、裁可重量7150トンの輸送能力を持つ、トルコ船籍の船である。この船が、マルタで設立されたオイルトランスポーテーション&シッピングへ譲渡された。

海運ニュース通信が得た情報によれば、エルドアン家が所有するBMZグループの海運合弁会社に所有権のあるトルコ船籍の河川用タンカーは、アルマダ・スヌフ・プロジェクトのRST22Mデザインであり、全長140メートル、幅17メートル、載貨重量7150トンの輸送能力を持つ。このタンカーは、エルドアン家が共同で設立したオイルトランスポーテーション&シッピングに引き渡され、2015年3月1日付でマルタ船籍へ入った。

■BMZグループの船がパルマリへ貸し出された

アルバルカ・トルコ銀行からの貸し付けにより、BMZグループの海運会社がそれぞれ1800万ドルかけて建造したアルマダ・スヌフ・プロジェクトの河川用タンカーのうち最初に完成したトルコ船籍のM/Tメジド・アスラノヴァが、2014年6月18日にチュルクテル造船で行われた式典で海へおろされ、パルマリ海運会社へ10年間貸し出された。

また、BMZグループ海運会社のためにヤルドゥムジュ造船で建造された2つめの河川用タンカーであるマルタ船籍のM/Tベギム・アスラノヴァは、2014 年11月14日に、パルマリ海運会社CEOのムバリズ・グルバンオール氏や正道党の元党首であるメフメト・アール氏、BMZグループ海運会社CEOのムスタファ・エルドアン氏など数多くの招待客が参加して開かれた式典で海へおろされ、パルマリ海運会社へ貸し出された。

■エルドアン大統領の親族はトルコ国旗から逃げているのか?

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領の息子であるネジメッディン・ビラル・エルドアン氏と大統領の兄弟であるムスタファ・エルドアン氏、義理の兄弟であるズィヤ・イルゲン氏が共同で設立したBMZグループ海運会社の関連会社が所有する船が、トルコ船籍を放棄し外国船籍へ入ることが合法であるとはいえ、倫理的に正しくないことを述べた同部門の代表者らは、このことが国際的な海運業界においてネガティブな認識を生み出すであろうことを述べた。

同部門の代表者らは、イスタンブル・マルマラ・エーゲ・地中海・黒海地域(İMEAK)海事会議所が2014年11月に開催し、当時の運輸・海事・通信大臣であったリュフィ・エルヴァン氏も出席した海運会議において、『トルコ船籍への移行の奨励』という決定がなされたにも関わらず、トルコ共和国大統領であるエルドアン氏の親族の所有する船がトルコ船籍を逃れ、外国船籍へ入ることが、世界にマイナスのイメージを与えることを述べた。また、トルコ船籍の新しく建造された船に経営的な困難はあるものの、国を主導する人々がその論理に基づき行動することは、トルコの海運部門を発展させないどころか、逆に後退に向けた動きを加速させるであろうことを述べた。

■トルコに属する載貨重量2500万トン規模の艦隊がある

海運ニュース通信が国際海事機関(IMO)から得た情報によれば、登録されている世界の商船の船腹量は約20億DWTであり、この内2500万DWTが、トルコの会社が所有する商船の船腹量であることが明らかにされた。

トルコの会社が所有する船のうち、1100万DWT相当は、トルコ船籍であるが、1400万DWT相当は外国船籍で運航していることが知られている。

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( 翻訳者:白尾みさき )
( 記事ID:37165 )