「治安法」発効―エルドアン大統領、即刻承認
2015年04月03日付 Milliyet 紙

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は今日(4月3日)、トルコ政治史に記すべき、そして将来的にも議論の的となり得る法に署名をした。彼はトルコ大国民議会で大きな議論を巻き起こした国内治安に関する法を、即日承認した。

国内治安法案は、国会で大きな議論の的となり、また深刻な緊張をもたらしていた。この法案のために国会では2日間断続的な審議が続いた。与野党間で激しい口論に転じる緊張状態を生む中、共和人民党(CHP)、民族主義者行動党(MHP)、人民の民主主義党(HDP)といった野党はこの法案に真っ向から反対した。3月27日に国会で承認されたこの法案は、4月3日金曜日に大統領官邸に送られた。エルドアン大統領は、同日4月3日夕刻にこの法案を認めた。

■同日中の承認

4月3日夕刻に大統領府が行った発表では、「6638番付の警察官職務・権限法、軍警察組織・職務・権限法、一部法律修正に関する法は、大統領によって憲法第89条第1項と104条第2項の(a)号に基づき発効すべく、首相府に送付された」と述べられた。

■新法要旨

明日官報で公布・施行される新法の概要は以下の通り。

警官による停止命令、捜査、逮捕、必要に応じた武器の使用といった権限が新たに改定されること。行政指導責任者らの権限、責任がより明確にされること。社会的事件発生の際、人々の存在そのものまたは公共財産、個人或いは法人の財産に与えられる損害が国家によって対処される場合に、諸法に応じて[事件]責任者に強制的に償還が求められること。これに関わる時効期間を倍加し適応すること。身体的障害やその類いの健康問題といった諸理由で苦情者、被害者、目撃者証言が治安関係者により一般住宅または職場で聴取されること。ボンザイ、派生する合成麻薬物質に対する罰則の認可は[これを]抑止するものとすること。車両の賃貸業務が[治安関係者の]登録管理化に置かれること。警察幹部の昇進は能力に応じたシステムとすること。必要数以上の第1・2・3・4等級の警察署長に対して、一定額の補完支給をおこなうという条件で任意の退職制度を実施すること。警察内のすべての教育機関を警察幹部学校に付属するものとすること。軍警察総司令部と沿岸警備司令部は内務省との関係を再修正すること。広域都市内にあり、職務上の必要性により適切と見られる場所は、軍警察の管轄区域として指定しうること。人口管理に関わる業務・作業が一層適正に進められること。行政業務の短縮化に向けた活動内で5490番付の人口業務法に関し一部修正を行うこと。2525番付姓氏法の第3項に反した姓や綴りの間違いがある氏名が、裁判所の判決を経ずに、県や郡の行政委員による決定があれば、一度限りにつき、変更が可能となること。本法案に伴い、以上の変更が今後実施される。

■同法のコード

法律情報
法律番号:6638
名称:警察官職務・権限法、軍警察組織・職務・権限法、一部法律修正に関する法
承認日:2015年3月27日
承認会合:24議会期第5立法年第84審議
大統領府への送付日:2015年4月3日

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( 翻訳者:木全朋恵 )
( 記事ID:37245 )