フェネルバフチェの選手をのせたバスに銃撃、運転手負傷
2015年04月04日付 Milliyet 紙

フェネルバフチェ・サッカーチームのバスが、リゼ・トラブゾン間で襲撃された。運転手が負傷、病院に搬送された。運転手の顔の左側の骨に、弾丸の貫通した痕が確認された。トラブゾンのアブディル・ジェリル・オズ知事は、フェネルバフチェのバスに対する襲撃に関連して今日事件現場で会見を行い、「検証の結果、バックショットを用いた散弾銃で2発発射されたことが判明した」と述べた。

■「何か起きそうだ」
チャイクル・リゼスポル戦後イスタンブルに戻るため高速道路でトラブゾン空港に向かっていたフェネルバフチェの一団は、トラブゾン県スュルメネ郡で襲撃を受けた。この襲撃でチームのバスに2発の銃弾が命中し、チームのバスを運転していた運転手が負傷した。銃撃事件のほんの数分前、前方のフェネルバフチェのバスを目撃した人が、「何か起きそうな予感がする」と言っていたことが驚きを呼んだ。側にいた人は「何も起こらないよ」と言ったが、この数分後に襲撃が行われた。

■「警察の撮影した映像によると…」

トラブゾンのアブディル・ジェリル・オズ知事は、フェネルバフチェ関係者を乗せたバスに対する襲撃について、「車列の後方から来た警察が撮影したカメラ映像がある。警察チームの撮影した映像でも、2発の発砲音が聞こえる。散弾銃でバックショットを使用したとみられ、発砲されている」と述べた。
オズ知事は、昨晩フェネルバフチェのバスに対する襲撃が行われた現場に行き、トラブゾン県警察局のチームが行った捜査に続いた。
調査後、オズ知事は新聞各紙に会見を行い、昨晩悲しい事件が起こったことを明らかにし、「皆証拠品の収集と事件現場の捜査を始めとしたあらゆる努力を続けている」と話した。オズ知事は、自身も事件現場に向かい捜査状況を現地で見たと話し、次のように述べた。
「車列の後方から近づいた警察チームの撮影したカメラ映像がある。現場では、安全対策の設置、実施ともに行った。その警察チームの撮影した映像でも、2発の発砲音が聞こえる。おそらく散弾銃でバックショットを使用したとみられ、発砲されている。」

■「早期に結論が得られるだろう」

オズ知事は、警察チームが現場地域で再び広範な捜査を続けていると述べ、早期に結論が得られると信じていると述べた。
オズ知事はこの地域が森林地帯であることを強調し、土地の構造が非常に困難なこの地域で、証拠品捜査と技術的捜査、現場検証の全てが続けられていると述べた。
オズ知事は、事件で負傷したバスの運転手、ウフク・クラン氏が病院で治療を受け続けていると説明し、「彼も一刻も早く回復されるよう」と述べた。
一方、現場で広範囲に渡る捜査を続けている警察は、海岸沿いでも証拠集めを行っている。
銃撃が起こった黒海岸道路スュルメネ入口での高架橋のトラブゾン方面への通行を封鎖し、車は高架橋の下の道路に誘導された。

■証拠品捜索

黄と紺のチーム(フェネルバフチェ)が5-1で勝利したフェネルバフチェ-チャイクル・リゼスポル戦の後、フェネルバフチェの一団を乗せたバスは、トラブゾン空港に向かう途中スュルメネでポンプアクション散弾銃による銃撃を受けた。銃撃により負傷したバスの運転手は病院に搬送された。
現場検証チームは約4時間に渡る捜査の後、ナンバー53 DE 618のバスを詳細に調べるためトラブゾン県警察局に送った。警察は黒海岸道路と周囲の植え込みも発電機の助けを借りて捜査を行った。警察官約50人が周辺で証拠品を捜索した。

■再捜査

トラブゾン県警察局所属の警察チームは、昨晩フェネルバフチェのバスに対する銃撃が起きた地域を訪れ、再度捜査を行った。機動部隊と現場検証を行ったチームは、黄と紺の一団を乗せたバスに対する襲撃が行われた黒海岸道路スュルメネ地区に向かい、調査を開始した。
現場検証チームは、銃撃が行われた地点で、自動車道に繋がる側道を警察車両で封鎖した。
警察は、道路沿いのヘーゼルナッツ畑とその周辺で綿密な捜査を行っている。
機動部隊も現場検証チームとともに現地で証拠品の捜索を行っている。

■顔に弾丸の貫通した痕

黒海工科大学医学部ファラビー病院のテヴフィク・オズリュ院長は、アブディル・ジェリル・オズ・トラブゾン知事とともに病院の緊急治療室の前で運転手ウウル・クラン氏の容態に関して会見を行った。
オズリュ医師は、患者の健康状態は安定していることを明らかにし、「幸いにも運転手の健康状態と生命機能は正常で、若干の出血が見られたが、止血された。他に外傷はない。顔の左側の骨に弾丸の貫通した痕がある。トモグラフィによるとその下部の内部の骨にも金属の断片が見られる。口内からも金属片を摘出した。これらは捜査のため警察に送られた」と述べた。
オズリュ医師は、患者を集中治療室に移したと説明し、「集中治療室で治療を続けるが、患者の容態は概ね良好だ」と述べた。
オズ知事もこの悲しい事件の中運転手の容態が良くなっていることは幸いだと述べ、「集中的な治療を受け、現在、生命の危機は脱している。もう一度お見舞いを申し上げる」と話した。

■フェネルバフチェは夜イスタンブルに到着

イスタンブルに戻った黄と紺の一団は、サビハ・ギョクチェン空港でアズィズ・ユルドゥルム会長と数人の執行部メンバーとともに、多くのサポーターに迎えられた。
事件発生後空港に集まり始めたサポーターたちは、一団が出てくる場所に集まり、声援を送った。

■ アズィズ・ユルドゥルム氏が出迎え

アズィズ・ユルドゥルム会長と執行部メンバーらは、セキュリティの中で出迎えたテクニカルチームと選手陣と握手をし、「お疲れ様」と伝えた。
警戒態勢下の空港を出た黄と紺のチームは、松明を灯したサポーターの熱烈な歓迎のもと、チームのバスに乗りサマンドゥラのジャン・バルトゥ・グラウンドに向かった。サポーターらは一団を乗せたバスとアズィズ・ユルドゥルム氏の乗った車の前に長時間立ちふさがって支持し、その後その場を離れチームのバスに続いた。サポーターらは、声援を送りトラブゾンスポルと、えんじと紺をチームカラーとする同チームのイブラヒム・ハジュオスマンオール会長にブーイングをした。

■大統領にも報告

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、フェネルバフチェが襲撃に遭ったことに関して関係者から情報を受けた。エルドアン首相大統領は、襲撃の報せが報道された直後、リゼのエルスィン・ヤズジュ知事、トラブゾンのアブディル・ジェリル・オズ知事、スュルメネ国立病院のハーカン・ウスタ院長と電話会談を行った。関係者らは、エルドアン大統領に事件について知らせ、事件に関するあらゆる情報と主張を精査させたと話したという。

■ダヴトオール首相も声明

アフメト・ダヴトオール首相は、フェネルバフチェの一団を乗せたバスに対する襲撃を非難し、黄と紺のチームに見舞いの言葉を伝えた。ダヴトオール首相は、ツイッターアカウントでメッセージを発し、「フェネルバフチェに行われた襲撃を非難する。全スポーツ界とフェネルバフチェ・スポーツクラブにお見舞い申し上げる」と述べた。ダヴトオール首相は、犯人が一刻も早く逮捕され法廷に送られるためにあらゆる努力を慎重に続けると述べ、トラブゾンのアブディル・ジェリル・オズ知事と会談しあらゆる対策をとる方向で指示を与えたと述べた。

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:37251 )