バルザーニー北イラク大統領、PKKを非難
2015年04月17日付 Hurriyet 紙


北イラククルド自治政府(IKBY)大統領のマスード・バルザーニーは、「南クルディスタンはアルビル(IKBYの首都)によって統治されえない」と発言を行い、バルザーニーを独裁者だとして非難したテロ組織PKK(クルディスタン労働者党;非合法)のカルカン評議員を「裏切りと内戦を扇動した」と非難した。バルザーニー大統領は「この類の試みは国民、祖国への裏切りである」と述べた。カルカン評議員が「願望をクルド地域で実現しようとするのを認めない」と主張したバルザーニー大統領の、書面による説明は、以下のとおり。

■敵の計画

「我々は、クルディスタンへ様々な形で敵対行為が行われてきたのを目にしている。声明、記者発表、書面、そして様々なプロパガンダの手段は、敵対の新しい局面である。内戦を扇動し、クルド人間の離間を目的とした発表をおこなっている。クルディスタンの二頭政治が新たに活性化することを目的としている。これは表現の自由ではない。この類の試みは国民、祖国への裏切りである。これは、敵の計画とプログラムを、クルディスタンで実行するための工作である。予定を実施している。祖国に向けたこういった敵対がクルディスタンに存在することは、いかなる形であっても許容されない。こうした試みは決して許容されるものではない。この問題は、国民と国民の安全に対する深刻な脅威である。我々が手にしたものは、血と涙で手に入れたものである。こういった工作は我々の安全に対する脅威である。」

■内戦を扇動している

バルザーニー大統領は、IKBYの議会と政府へ責任を実施するよう呼びかけを行い、以下のように続けた。

「祖国への裏切りであるこの動きに対して、適切な対策を取ってください。この類の動きは危険です。もう一度同じ状況に遭遇しないためにも法的・公式な手段を行使するよう。このような発表が広がるのを防いでください。これは市民の生活、祖国の統一、国民の安全を標的にしています。こうした発表は内戦と二頭政治に導くものです。この声(ドゥラン・カルカン評議員)が発信されぬよう、全力で努力をしてください。祖国への裏切りであるこうした見解[の発信]を断ち切ってください。名誉あるクルディスタンの市民にこう呼びかけたい。このようなグループがクルディスタンに存在することを許さないでください。祖国への裏切りに関わる分子は、内戦を求めている。扇動を目的としたこの動きを認めないよう。クルディスタンの防衛、市民の一体を保つことのためにできる限りの努力をしてください。」

■独裁者と発言

PKKのドゥラン・カルカン評議員は、組織に近い報道組織へのインタビューで以下のように述べた。

「南クルディスタンは、ひとつの中央統治機構の下で存在できず、ひとつというのはありえない。なぜなら、領域内には数多くの方言や、数多くの民衆組織がある。南クルディスタンで中央政府の独裁は起きえない。この地域を民主主義がまとめ、収めるのだ。民主主義とは、民衆の政治参加、強い地方自治を意味する。つまり、我々は南クルディスタンをアルビルから統治する、統治機構はアルビルのみに置かれる、と発言しない必要がある。シェンガル、キルクーク、ゲルミヤン、ドゥホク、そしてスレイマニエも自治を行うべきだ。 こうなれば、キルクークもクルディスタンに含まれるだろう。」

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( 翻訳者:矢加部真怜 )
( 記事ID:37321 )