露メドヴェージェフ首相も「ジェノサイド」表現つかう
2015年04月28日付 Radikal 紙

 ウラジミール・プーチンロシア連邦大統領が1915年事件に関して「ジェノサイド」という表現を使用し、また100年記念式典のためにアルメニア首都のエレバンを訪問したことに引き続き、ドミトリー・メドヴェージェフ露首相も同様に「ジェノサイド」という表現を使用した。

 メドベージェフ露首相はオヴィク・アブラハミャン アルメニア首相に1915年の事件で亡くなった人々に関する電報を送り、アルメニア国民の悲しみと痛みを分かち合うとし、また人道に反して犯された罪は消して正当化されてはならないと強調した。

 ロシア政府の公式ホームページでは、今日28日に以下のメッセージが公開された。
 「今日、歴史の中のもっとも大きな事件の一つであるアルメニアジェノサイドの被害者を思い起こしています。オスマン帝国期の大弾圧の結果、命を落とした人々の悲しみを思い嘆いています」

 メドベージェフ首相は、人道と文明に反して犯された罪は正当化されてはいけないと強調し、さらに「我々の義務は、この恐ろしい悲劇の真実を風化させず、そしてこの過ぎし日の悲劇を繰り返さないために必要なあらゆることを行うことです。少し前に行われた追悼式でも繰り返し強調されました」と述べた。

ロシア政府は「兄弟であるアルメニア国民の痛みを分かち合っている」ということを強調するメドベージェフ露首相は、「アルメニア国民の悲しみと痛みを分かち合っています。次の世代はつねに平和と和解のなかで暮らすようになるでしょう」と述べた。

■プーチン大統領も「ジェノサイド」の表現を使用

 ロシア連邦大統領であるプーチン氏は、1915年事件100周年を記念して開催された式典に送ったメッセージでは「ジェノサイド」という表現を使用し、4月24日に行われた式典に参加するためにエレバンを訪問した。同氏がエレバンで開催された式典で行った談話においては「ジェノサイド」という表現を使用しなかったことは注目される。

 ロシア議会の下院で同日24日に下された決議で、「アルメニア人ジェノサイド100周年を迎え、ロシアの兄弟であるアルメニアに、また第一次世界大戦の悲劇的な事件で苦しんだ他の人々に深くお悔み申し上げます」という言葉が述べられた。

 このような動向についてトルコ共和国大統領であるレジェプ・タイイプ・エルドアン氏は、プーチン大統領が使用した「ジェノサイド」という表現に対し、「私は憤りを感じています」と答えた。報道関係者の「ロシアに対し何か制裁措置を取るつもりは?」という質問に対して、「プーチン大統領がアルメニアにいることを悲しく思います」と答えた。

 またエルドアン大統領は、「ロシアはこの表現を初めて使用した訳ではありません。似たような表現をフランスでも使用しました。私はプーチン大統領がこのような行動をとることに対し、残念ながら憤りを感じています。私はこのこともすでに言っています。ジェノサイド問題に関してこのような行動をとるならば、ロシアはクリミア問題を筆頭に自国の歴史も議論の場にのせる必要があると。これらをきちんと説明してもらいたい。トルコは決してジェノサイドなど行ったことはありません」と述べた。

 ドミトリー・ペスコフ露大統領報道官が昨日27日に行った会見では、エルドアン大統領のジェノサイドの主張に対する反応が、プーチン大統領に伝えられていると述べられた。ペスコフ報道官はトルコ大統領が行った発表に関わらず、ロシアとトルコの関係が続くことを願っていると述べた。

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( 翻訳者:松井友紀 )
( 記事ID:37409 )