クルド問題解決プロセスの行方に暗雲
2015年05月01日付 Milliyet 紙


大統領の「向かい合って座る交渉のテーブルはない」との発言に対するイムラル派遣団からの返答が来た。HDP(国民の民主主義党)のオンデル議員は、「我々は、この理解をもって歩まれる道の、最後に来ている」と述べた。

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領が和解プロセスに関して「向かい合う交渉のテーブルはない。クルド問題という言葉を使うのは差別になる。(話し合いの)テーブルは国家の崩壊を招く」という発言について、HDPから強硬な答えが帰ってきた。HDPのイムラル派遣団のスポークスマンであるスッル・スュレイヤ・オンデル議員は、「ない」とされたテーブルがイムラル島にはあるが、その椅子は空席であると述べた上で、和解プロセスの重要性は失われており、もはやイムラル島に行き、対話することを望んでいないと話した。

■「二つへ分裂した。」

TBMM(トルコ大国民議会)のHDP会派で記者会見を行ったイムラル派遣団のメンバーであるペルヴィン・ブルダン議員、イドリス・バルケン議員、そしてオンデル議員は、若いプロセスに関して最後の説明と、現状を以下のように評価した。

「政権ブロックが真ん中から二つに分裂した状況である。一方は大統領、もう一方は政府である。これらもそれぞれの陣営内で分裂している状態だ。我々が求めていたのは、大統領が『我々の間には(話し合いの)テーブルはない。対立もない。クルド問題もない』と言ったとき、首相、さらにヤルチュン・アクドアン副首相が、『大統領、この問題はそういうものではありません。我々は一致してそういうふうに理解していません」と言うのを一日待った。しかし、そうは言わずに「政治とはそういうものだ』と言った。

大統領は『そこにテーブルはない』と言っている。このあなた方が知っているテーブルの大きさで、新しいものがイムラル島で作られた。この(話し合いのための)テーブルは、監視委員会と、政府代表団を拡大し、我々の代表団も新たに追加を行い、ドルマバフチェ合意の範囲で対話し、合意にたどり着くために作られた。真ん中にテーブルがあるが、椅子は今のところ空いている。あなた方がこのテーブルへの信頼を失わせるならば、大統領が行ったように蹴ってひっくり返すならば、他のテーブルがその代りとなるでしょう。そのテーブルは、参謀本部行動局のテーブルとなるでしょう。

■義務は政府にある。

真剣さに欠ける行いも、大統領が行った信頼を失わせる行為も、和解プロセスの重要性を損ねた。すべての問題で、アブドゥッラー・オジャランの評判を落とそうとするならば、和解プロセスはここから一歩も進まない。我々はこの会見を、オジャランの名のもとに行っている。彼はこの動向を見ていた。このような状況になれば、プロセスから身を引くというとても重要な警告があった。我々は、この理解をもって歩まれる道の最後にいる。その反対にあるのは戦争か?いや違う。我々の対話相手はもはやトルコ国民と世論である。我々の観点からは、道の最後に来ているように見える。和解プロセスをまとめるのは政府の義務だ。政府は何をできるか?政府は、自らがした約束と、我々との合意を守ることを宣言することだろう。もはや義務は、首相の肩にのしかかっている。」

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( 翻訳者:矢加部真怜 )
( 記事ID:37420 )