クーデター裁判の証言「後悔はない」エヴレン元大統領
2015年05月10日付 Radikal 紙


9月12日クーデターに関する法廷で発言したケナン・エヴレンは、クーデターを擁護し次のように発言した。「今日[当時と同じ状況]であれば、再びクーデターを起こしただろう。」

[1980年]9月12日軍クーデタ―の存命中のクーデター指導者ケナン・エヴレンとタフスィン・シャヒンカヤは、クーデター罪で起訴を受けた法廷の場で次のように証言していた。そこではエヴレンはクーデターを擁護。書面にての抗弁では、「9月12日事件を起こした理由は文書でもってトルコ国民に通知していた」、また、 クーデターを起こした実動部隊が政権として国家安全保障会議 (MGK)を設け、「MGKは、政権として憲法案をつくり、創設議会を設け、新憲法をつくりだし、国民投票を経て施行するとともに新憲法体制を完成した。私はそのMGKの議長であり、国家元首である」と発言した。

■「企てたのではなく、実行した」

エヴレンは次のように続けている。「1982年憲法に規定される司法に私や同僚の軍関係者を裁く権限はない。革命を犯罪だとみなす法は存在しない。我々は革命を成し遂げたのであり、革命を企てたのではない。革命と革命の企ては別物だということを皆が理解する必要がある。私は9月12日クーデターの対価を偉大なるトルコ国民に払った。あとは歴史が私の行いを裁くだろう。当時やそれ以前の状況をトルコ国民は知っている。我々は当時の状況において正しく振る舞った。今日[当時と同じ状況]であれば、再びクーデターを起こしただろう。当然、司法関係者は彼らの任務を行っており、私の任務は彼らに手を貸すことだった。この説明もそのために行っている。私に罪がないことは上で明らかにした。そのため私は今後、この説明以外の一切の弁明をおこなわない。」

エヴレン元大統領は、「回答できない」としながらも、スレイマン・インジェ裁判官からの質問には口を開いた。クーデター計画が誰によって作成されたのかという質問には、「覚えていない。20年も前のことだ」と回答。また、「クーデター計画に関連する指示を出していたのはあなたですか?」という質問には次のように回答した。

「参謀本部が指示を出していた。署名は私のものだ。それを受けて第一部隊が伝達した。ハイダル・サルトゥク将軍には私が許可を与えた。」

司法委員会はエヴレン氏に「左派も右派も処分した」という発表についても尋ねたが、エヴレンの回答はいささかショックなものだった。曰く、「司法から右派・左派問わず罰を受けた。処刑は左派にも右派にも執行された。このように、我々はどちらの立場にも立たないような印象を受けるよう欲した。」

エヴレンは拷問に関する問いには回答しなかった。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:37475 )