リビアでトルコ貨物船に砲撃
2015年05月11日付 Hurriyet 紙


内戦がおこったリビアの沖合で一隻のトルコの会社に属する貨物船に対して陸から砲弾が撃ち込まれ、空から攻撃が行われたという。15人体制である「トゥナ―1」という名前の船で第三等のキャプテンであるイルケル・ビュユクデレさん(37)が命を落とした。ヒュッリイェト紙に話をしたレフィキ・イェーイネル氏は、船が飛行機からロケット弾を撃ち込まれたと話した。

一方はトリポリ、もう一方はトブルクに政府があるリビアの沖合でツナトゥナホールディング会社のツナトゥナ―1という名前のトルコの貨物船が前日陸と空から攻撃された。事件によって第三キャプテンのポジションにあったトルコ国民が命を落とした。

この攻撃は、トブルク政府に属する空軍司令部が行った。外務省は事件を強く糾弾し、名前には言及せずにトブルク政府を非難した。
省によって行われた発表によって、昨日(その前日)の夜の時間にあるトルコ会社に属するクック諸島船籍の「トゥナ―1」という名前の貨物船がスペインから石膏ボードを運ぶためリビアのトブルク港を通過する際に、トブルクからおよそ13マイル離れた国際水域において陸から砲撃を受けたことが伝えられた。

■「卑劣な攻撃」

会見では以下のように伝えらえた。「攻撃を受けてその一帯から離れようとしていた船に、断続的に二つの別々の空からの攻撃が行われたこと、攻撃によって、トルコ国籍の第三キャプテンがその命を落としたこと、船員のうちには負傷した人もおり、船体も損傷を受けたことが伝えられた。事件でその命を落としたわが国民に、アッラーのお慈悲がありますように。国際水域において、一般の船に対して行われたこの卑劣な攻撃に、強く遺憾の念を表します。この攻撃を実行した人物を軽蔑します・・・言及された船に対して行われた攻撃の範疇で国際法に基づく賠償を含むあらゆる私たちの権限が守られています。この問題に関して国際組織において対策がとられています。
トリポリにある解放政府は「冷酷非道」であるとした攻撃を非難しそしてトルコ国民にお悔やみを述べた。

■アメリカと国連が非難

国連リビア支援団は、この攻撃を非難し、一方アメリカ外務省のスポークスマンのマリー・ハーフ氏は、この問題を不安に感じることを明らかにし、以下のように話した。「攻撃で命を落としたトルコ船員の家族にお悔みを、負傷した人々の一刻も早い回復を願っています。リビアの問題に関して、私たちが伝えましたように、国連と国連のリビア特別代表が統一政府を結成する努力に対しての支援を続けています。」ペンタゴンのスポークスマンであるスティーブ・ワー レン氏もこの攻撃で人命が失われたことを悲劇であるとした。

■陸から海から攻撃した

「トゥナ―1」の統括者であるレフィキ・イェーイネル氏は、攻撃が昨晩にあったと述べ起こったことをヒュッリイェト紙に説明した。「彼らは(トブルク政府)は彼らの言葉で警告を行ったのかもしれない。しかし皆がアラビア語の言葉を知っていることは、問題ではないかもしれない。私たちの船の名前が警告の中で用いられていれば、我々の船員は必要な距離まで船を動かしていただろう。最初の攻撃では砲撃が行われました。この攻撃で軽傷を負った人がいます。しかし最初の攻撃から25分後に飛行機が一機飛んできました。出撃したこの飛行機がロケット弾を放ち、第三のキャプテンであるイルケル・ビュユクデレさんが命を落としました。この攻撃から40分後に飛行機はさらにロケット弾を飛ばしましたが、人命は失われませんでした」と話した。

■5か月前に働き始めた

イェーイネル氏は、ビュユクデレさんが5か月前に船で働き始めたと話して、以下のように述べた。
「私たちの目的は、船員を無事にトルコに運ぶことであります。フリゲート艦と合流した我々の船は、トルコへまっすぐに進んでいます。」と話した。船には8人のトルコ人、6人のグルジア人そして一人はアゼルバイジャンの国籍をもつ15人の船員が乗っていた。ゲムリッキのフリゲート艦が地域に送られトゥナー1を護衛し今日フェトヒイェ港に入ることが見込まれている。船に対して行われた攻撃をトブルク政府下の空軍司令部が行った。サクル・ジュルシュ氏が昨日行った会見で、「トルコ国籍の船がトリポリ沿岸に侵入したことさらに警告にも関わらず、運行を続けたために攻撃しました」と話した。

■リビアには二つの政府がある

リビアではムアンマル・アル=カッザーフィーが倒された2011年から現在まで、緊張が絶えることがない。国では二つの政府が出現した。ハリファ・ハフタルが昨年反乱をおこした。2014年8月にも、ミスラタから来て、そしてファジル・リビア(リビアの夜明け)という名前の元に結集した、ムスリム同胞団の支持者も含むこのグループは、首都のトリポリを制圧した。トリポリにあるリビア国民議会は、「リビアの夜明け」を支援した。
「リビアの夜明けが首都を制圧したことを受け、西側諸国が支援した選挙で成立した代表議会政府はトブルクへ撤退した。ここでこの政府と将軍のハリファ・ハフタルは、トリポリにある国民議会、さらにイスラム国そしてほかのジハードのグループに対して、同盟を組んだ。トブルク政府首相のアブドゥッラー・アッ=スィニーはトルコがトリポリにある政府に対して武力支援を行ったと主張した。リビア政府が承認しなかったため、現在リビアにトルコが任命した大使はいない。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:37486 )