200年前の聖コーラン手稿本
2015年04月17日付 Milliyet紙


アンカラ県マルテペ郡にあるデデオール製本所は、先日、ガーズィオスマンパシャ大学の為に200年前の手書きの聖コーラン10冊を、原型に近い状態を保ちつつ製本した。

製本所の主人であるビルセン・デデオールさんから、1枚1枚が非常に特別なこの聖コーラン手稿本を大学はどう見たか、どのように彼らの元に渡されたかを伺った。

ヨズガトのカドゥシェフリの名士からハジュ・アリム・ハサン・ギュゼル図書館から委譲され、ルシェン・ウスタから寄贈された10冊の聖コーラン手稿本は、トカト県庁とガーズィオスマンパシャ大学の試みによって保管され、製本のため私たちに届けられた。この聖コーラン手稿本は、最初にやって来たときは放置されていたためにひどい状態にあった。ページはずたずたで、塵が中に残っていた。ページにあったルシェン・ウスタの書き込みや糊付けで追加されたメモ用紙、書き込みの努力がとても印象的だった。」

ビルセン・デデオールさんの妻であるムハッレム・デデオールさんは、トルコでは数が減少しつつある製本職人の一人である。この仕事はおじから教わったそうだ。12歳の頃から製本を始めた。聖コーランの仕事も彼女の特別な仕事の一つである。ムハッレム・デデオールさんはこの仕事に関して次のように述べた。

「聖コーランが最初に手元に届いたとき、まず形が崩れており、ほとんどとれかけていた表紙を取り外しました。長年の間に生じた損傷はとても大きく、その後、ページを1つずつ湿ったブラシで洗浄しました。この本のページは私たちの知っている紙ではなく、パピルスです。そのため、湿らせる作業は重要でした。本に息を吹きかけるような繊細な作業でした。その後、ページを蜜蝋に浸した糸で、一つ一つ特殊な技術で綴じ合わせました。難しかったのは、本が手書きであるためにページの大きさがそれぞれ違っていたことでした。
原型を保つために、ページは全く調整しませんでした。糸を蜜蝋に浸すのは、紙を傷つけないようにするためです。より丈夫な本を手にすることができます。綴じた本は、特殊な型押しの施された革の表紙とともに接着され、1か所に集められました。聖コーランは、最もよく原型を保った状態で、変形されることなく修復されました。」
ビルセン・デデオールさんは、トカトとその周辺で、屋根裏の埃っぽい箱に残されているたくさんの何世紀も前の本があることが地域で知られていると述べ、価値ある作品の製本においては作業員と安全性の点に注意することが必要であると強調している。デデオールさんは、原形の保持のため、作業員の重要性に注意を促し、委託された希少本の保護にも大きな責任があると述べた。

ビルセン・デデオールさんは、自分たちの行っている仕事が印刷業者とは違うことを注意し、昨今失われ始めている製本所の現状を、ある事件とともに要約した。
「作業場のために、ある日新聞へ「製本職人(ciltçi)を探しています」と広告を載せました。電話が次々に鳴りはじめました。しかし電話をかけてきたのは美容のスキンケア (cilt bakım)の専門家でした。広告をもっと詳しくすることは、電話をかけてくる人や質問してくる人がいなかったので引き下げざるをえませんでした。この仕事をする人は若くて45-50歳です。」

ビルセン・デデオールさんは、妻とともに働いている作業場で、個人的な努力の結果、今日では30に近い大学図書館で製本サービスを提供している。それと同時に特注デザインのギフトボックス、楯入れ、卒業証書入れを作っている。失われ始めた職業を、少しでも保つために奮闘している。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


(翻訳者:八木美保)
(記事ID:37502)