日本人はここで死ぬ―青木が原の物語
2015年06月02日付 Radikal紙


森は多くの人から散歩やジョギング、ピクニックをする場所として親しまれるが、日本では状況が異なる。富士山の麓にある青木ヶ原の森は最も自殺の多い、自殺の名所である。
読み間違いではない。その文化に様々な特徴を包括する日本国民が自殺するために選ぶ場所は森だ。年間で50件から100件の自殺現場となる青木ヶ原の森は、日本神話において悪霊が宿る場所とされている。森は今日、日本で「樹の海」を意味する「ジュカイ」として知られる。

森にあるさまざまな種類のたくさんの木は、そこの雰囲気を一種の閉ざされた空間にかえてしまう。そのため、森の中では外の音は聞こえず、中の音も外へは聞こえない。
この森が自殺の名所として有名になると、日本政府もこの問題に取り掛かった。森の入り口には「命は家族からの大事な贈り物です。」「自殺を決意する前にこの電話番号に相談してください。」と書かれた看板がある。
古くからの神秘的な雰囲気があるとはいえ、自殺者がここで最後の歩みを遂げるのには、この森を再び有名にさせた松本清張の『黒い樹海』という小説の影響がある。
この森で自殺者が残した遺書を見つけることも頻繁にある。例えば樹木に打ち付けられた遺書には「ここに来たのは、人生で嫌なことしかなかったからだ。」と書かれている。

森の警備員たちは、青木ヶ原樹海を訪れる人の3つのタイプをすぐに見分けられると口にする。まずこの森のうわさを聞きつけ、どんな場所かを見にくる人たち。次に富士山をいろんな角度から見るためハイキングに訪れる人たち。3つ目は森から出ることを考えていない人たちだ。
これを撮影されたドキュメンタリーのなかで、森の入り口から、けもの道に沿って続いているカラフルなひもが目を引く。警備員たちはこのひもは森に入ったとき、自殺に迷っていた人たちのものであると話す。残念ながら、この人たちが森から出ていったかどうかは誰にも分からない。
青木ヶ原をテーマにした作品はドキュメンタリーだけではない。ガス・ヴァン・サント監督の「SEA OF TREES」が5月にカンヌ国際映画祭で上映された。主演をマシュー・マコノヒー、ナオミ・ワッツが務めたこの映画の上映は、トルコでは未定である。
森の入り口には放置された車がたくさんある。この車の所有者たちは身を投げるために森に入り、もう二度と帰らない人となってしまった。
ここ数年日本政府の判断で、青木ヶ原樹海での自殺者数は公表されていない。その目的はこの森のイメージを払拭し、ほんの少しでもそのような考え方をやめさせることである。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


(翻訳者:星井菜月)
(記事ID:37718)