イスタンブル近郊区間鉄道、工期延期で作業再開
2015年06月22日付 Hurriyet 紙


何百万人ものイスタンブル市民が関心を寄せる近郊区間鉄道の完成のための新たな予定が明らかになった。Hurriyet.com.trは、マルマライ・プロジェクトの一環である近郊区間鉄道改修工事において交通省、スペインOHL社、ディメトロニック社との間で協議がまとまったという情報を入手した。交通省は、企業に2015年6月に終了する必要がある路線の完成のため追加期間を認めた。スペイン合弁企業は長い中断の後に6月8日から作業を再開する中、ゲブゼ-ペンディキ間を今年末に、ハルカル-カズルチェシュメ線は2016年9月に、アイルルクチェシュメ-ペンディキ線は2016年末に終了すると約束した。

スペインOHL社とディメトロニック社は、何百万人ものイスタンブル市民が少しでも早い終了を期待するスィルケジ-ハルカル、ゲブゼ-ハイダルパシャ近郊区間鉄道改修プロジェクトを費用の高騰を理由として昨年10月に作業を中止させた。交通省は、作業の中断がなく、近郊区間鉄道が2015年6月に完成することを発表したが、協議の末にスペイン合弁企業に追加期間を認めることを決定した。

交通省から得られた情報によると、企業の追加費用の要求は受諾されないが追加期間が認められるいうことで合意がなされた。これによりゲブゼ-ペンディキ間は今年末に、ハルカル-カズルチェシュメ線は2016年9月に、アイルルックチェシュメ-ペンディキ線は2016年末に終了する予定だ。追加期間に関して合意したことを受けて作業は6月8日から再開した。

■ひと月で450万人を輸送していた

マルマライ・プロジェクトの中の66kmという最長区間を形成するハルカル-カズルチェシュメとゲブゼ-ソウトゥリュチェシュメ間にある近郊区間鉄道は一日に平均15万人、つまりひと月に450万人輸送していた。この路線の閉鎖によって当該の乗客の輸送のために213台新しくバスが運行されている。

■ゲブゼ-ハルカルは105分に短縮

プロジェクトの完成の暁には近郊区間鉄道と地下鉄がマルマライに統合されることになった。ゲブゼ-ハルカル間は接続されて運行されることになる。ゲブゼからハルカルまでの移動時間は105分に短縮する。
マルマライの第二段階でアジア側に43.8km、ヨーロッパ側に19.6kmある近郊区間鉄道が改修され、3本目の路線の追加によって地上の地下鉄に変わることになる。

■バクルキョイ-ボスタンジュは37分

プロジェクトが完全に運用を開始すると2本の路線で近郊区間鉄道(CR)が運行し、3本目の路線が都市間で貨物・客車によって使用されることになる。加えて、マルマライ・プロジェクトと統合されると、バクルキョイ-ボスタンジュ間は37分、ソウトゥリュチェシュメ-イェニカプ間は12分、ゲブゼ-ハルカル間は約105分になる。

■9年経過した

マルマライ・プロジェクトの中のゲブゼ-ハイダルパシャ、スィルケジ-ハルカル近郊区間鉄道改修、建設、電気・機械システムの入札は最初に2006年2月に行われた。フランスのアルストム、日本の丸紅、トルコのドウシュ建設からなるAMD鉄道合弁企業が8億6337万3千ユーロで落札した。2007年6月に土地の引き渡しが行われ工事が開始された。しかしAMDは2010年3月に低価格を理由として契約の撤回を発表した。これに対して交通省が建設業者の主張した理由は無効と反論したことを受けて、AMDは2010年7月13日に国際仲裁裁判所(ICC)に調停を申請したのだった。交通省当局によれば調停期間がまだ続いているという。

交通省当局はこのプロジェクトの融資金がEU資本から賄われているため入札形式、入札手続き、価格は完全にEUの規則に沿って行われていると明らかにした。

■1億7900万ユーロの差

AMD合弁企業は最初の取引を8億6337万3千ユーロで落札した。しかしAMDが工事を放棄したことを受けて行われた入札ではスペイン合弁企業が10億4200万ユーロの落札価格でトップになった。こうして最初の入札と比べ価格は1億7900万ユーロ高くなった。

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( 翻訳者:須藤夏海 )
( 記事ID:37929 )