多様なトルコ、国会に反映―国会宣誓式
2015年06月24日付 Milliyet 紙


トルコ大国民議会が昨日、歴史的な瞬間を迎えた。ロマ、アルメニア系、シリア教徒、ヤズディー、クルド系、スカーフをかぶった女性、障がい者といった国会議員たちが宣誓を行い、早速仕事に取りかかった。このうちスカーフを着用する女性議員は、メルヴェ・カヴァクチュ元議員※以降初めてとなる21人が宣誓した。

(※訳注:メルヴェ・カヴァクチュは旧美徳党所属の元国会議員。1999年5月の国会宣誓式にスカーフを着て登場し、退席させられた。)

トルコ大国民議会第25代議会の開会に際し、初めてアタテュルク像の前で式典が行われた。デニズ・バイカル暫定議長が、紅白の花で作られ「国会議長」と書かれた花輪をアタテュルク像に捧げた。式典では敬意の黙祷が捧げられ、独立行進曲が謳われた。式には国会副議長のアイシェ・ヌル・バフチェカプル議員、議会の若手国会議員からなる首相府諮問会議のメンバー、各政党の会派副代表と議員、それに国会職員らが参列した。

■CHP、バイカル暫定議長に興味なし

また本会議では、「長老」の資格で暫定議長バイカル議員の元に(議員が)集結した。与野党の党首が一同に会する議場へ姿を現したバイカル暫定議長は、拍手と共に出迎えられた。中でも、しぶしぶとカ弱い拍手を送る共和人民党(CHP)が目を引いた。バイカル議長が議長団席に座る一方、レジェプ・タイイプ・エ ルドアン大統領も大統領席へ着いた。公正発展党(AKP)議員がエルドアン大統領を拍手総立ちで出迎えたのに対し、CHPや民族主義者行動党(MHP)、人民の民主主義党(HDP)からは反応が見られなかった。バイカル議長は、開式の辞の冒頭でエルドアン大統領に対し「親愛なる大統領閣下」という表現を使用した。

■言い間違い

独立行進曲斉唱の後、演説を行ったバイカル議長は、暫定議長の資格で最初に宣誓を行った。バイカル議長が「暫定総会長※として、私が最初に宣誓致します」と述べると、場内からは笑いがこぼれた。バイカル議長の言い間違いに笑うエルドアン大統領が、周りとひそひそと何かを話している様子が目を引 いた。バイカル議長はすぐに訂正し、「暫定国会議長として、最初に宣誓致します」と述べた。外国公使らをも笑わせたこの言い間違いは、国会議員らに拍手とともに迎え入れられた。

■98人の女性議員

女性議員数は98人で、共和国の歴史に「女性代表」の新記録を打ち立てた。スカーフを着用した21人を含む女性議員たちの宣誓もまた、注目を集めた。壇上で宣誓を行ったアンカラ選出のAKPリュトフィイェ・セルヴァ・チャム議員は、メルヴェ・カヴァクチュ元議員以降初めて、スカーフを着用したまま宣誓を行った国会議員となった。AKPの女性議員は、第24議会期中にスカーフを着用し始めていた。

またトルコ大国民議会第25代議会は、議会史において最も多彩な国会のひとつとして歴史に名を刻んだ。AKP、CHP、HDPから選ばれたアルメニア系やシリア教徒国会議員たちが宣誓し議席に着くと、注目の的となった。国会に議席を有する主要四政党のうち、三党にアルメニア系議員が名を連ねた。HDPのガロ・パイラン議員、CHPのセリネ・オズウズン・ドアン議員、AKPのマルカル・エサヤン議員は昨日、宣誓した。HDPマルディン選出のエロール・ドラ議員は、国会にシリア教徒住民の声を届けることだろう。さらに共和国史において初めて、ロマの議員も宣誓し、仕事を始めた。CHPイズミル選出のオズジャン・プルジュ議員は、ロマ住民の課題を国会に投げかける。

■トルコ語が分からない議員

ヤズディー教徒でトルコ語を解さないHDPのフェレカンス・ウジャ議員が「国民(Milli)」という単語を強調し宣誓を行うと、場内に拍手が起こった。 2011年にBDPの議員が宣誓に際しクルド語の表現を用いて騒動となったが、今年は起こらなかった。(クルド系政党の)HDPの議員たちは、宣誓文をそのまま読んだ。またHDPムシュ選出のアフメト・ユルドゥルム議員は義父が亡くなったため、HDPアダナ選出のルドヴァン・トゥラン議員は手術のため、 HDPビトリス選出のミズギン・ウルガト議員は母親と姉が交通事故に合ったため、それぞれ宣誓式に出席が叶わなかった。

連立政権樹立の動きが模索される中、互いに控え目な表現を使った与野党党首たちの関係は、宣誓式においても冷え切っていたままだ。党首たちは、握手どころか言葉さえ交わすことがなかった。(政権獲得を目指す第一党)AKPのマヒル・ウナル会派副代表と(第二党)CHPイスタンブル選出のマフムート・タナル議員 は、バフチェリMHP党首に近づきそれぞれ握手を交わした。CHPアンカラ選出アイリン・ナズルアカ議員は、バフチェリMHP党首をはじめHDP議員たちに称賛を送っていた。

■バフチェリ党首へアピール

アフメト・ダヴトオール首相の宣誓がアナウンスされると、AKPの議員たちは立ちあがって大きな拍手を送った。そのダヴトオール首相はというと、デヴレ ト・バフチェリMHP党首を選出したオスマニイェ市が最後のグループ※であるにも関わらず、議場を退出せずにバフチェリ党首の宣誓の順番を待った。さらに首相自身の宣誓の際には、席から宣誓を眺めていたバフチェリ党首に向かってジェスチャーをし、宣誓の後には党首に握手も求めた。

クルチダルオールCHP党首とダヴトオール首相は、互いの宣誓の際に席を外していた。

※訳注:宣誓は、各議員の選出選挙区の番号順に行われた。

■障がいを持つ議員へ、初の配慮

バイカル暫定議長は、まず初めに歩行に障がいを持つブルサ選出AKPのベンヌール・カラブルン議員を壇上に呼んだ。カラブルン議員は補助者の助けを借りてスロープを上り、壇上から議員の宣誓を行った。カラブルン議員の宣誓後、初めて設けられたこのスロープは撤去された。

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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:37940 )