第二政党、エルドアン大統領の会談申し入れを拒否
2015年06月15日付 Jam-e Jam 紙


 得票率16%でトルコ大国民議会の81議席を獲得した民族主義者行動党(MHP)の党首は、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領からの会談の申し入れを拒否した。

 トルコのオンライン新聞の引用したIRIBニュース(イラン国営放送)の報道によると、MHPの党首デヴレト・バフチェリは、新内閣の組閣について協議するため各党の党首たちを招待する意向であるという最近のエルドワン氏の発言について、「これは、エルドアン氏が行った失態や不正に対する口封じのためのものだ。」と述べ、このように語った。「私がエルドアンと面会することも、大統領宮殿に行くこともない。」

 デヴレト・バフチェリ氏は、自党が公正発展党(AKP)に協力する可能性について「選挙公報集会で我々は、金融腐敗に関った者については報いを受けなければならないと公約した。」と語った。

 MHP党首は、トルコでの巨額汚職事件について言及し、以下のように述べた。「去年の12月17日と25日の事件について、どう対処しているのか訊かなければならない。もしエルドアン氏がこの事件を解明するなら、我々も彼らが新政府を樹立することに反対はしない。」

【合法性の強化に奮闘するエルドアン】

 バフチェリ氏は、MHPの県知事や市長などの党員が参加した会議のなかでも「エルドアンは、この招待を通して自身の主導権を失うまいと努力している。彼は、連立政権の土台作りに努めることで、自らの正当性を示そうとしている。」と語った。

 MHP党首は、「AKPは、我が党に対するたちの悪い宣伝を始めており、彼らは、我々が協議に応じず、期限内の再選を要求していると主張している。」「我々は会談に反対はしないが、もし連立政権が成立しないのなら、期限内の選挙のやり直しもやむを得ないだろう。」と語り、同氏は「11月15日が、期限内の選挙で最も近い日程になる。」と述べた。

【トルコ、経済危機に直面】

 モハンマド・モハンマドプールオムラーン博士は、経済ラジオのインタビューにて、以下のように説明した。「経済成長率とトルコリラの通貨価値の下落は、8パーセントという失業率拡大の原因となり、公正発展党(AKP)は近日中の国会選挙で敗けることになるだろう。また、ヨーロッパの不況の継続も、トルコの輸出減少、またイラク、シリアにおける不法なテロリスト集団ISILによる外交および防衛上の危機を引き起こし、トルコの経済指標も軒並み悪化するだろう。」

 これに加えて彼は、「トルコにおける若者の人口は3千万人に達し、就業と[経済的弱者救済の]経済的福祉を求めている。しかしエルドアン大統領は、このトルコ社会の要求に明確な回答を出せず、結果として内外からのトルコ経済に対する投資を減退させている。」と述べた。

 この経済学者は、「トルコのヨーロッパ以外への輸出も減少を示し、トルコリラの10パーセントの為替価値下落は、エルドアン政府を厳しい逆境に追い込み、トルコ国民はこの状況の変化を望んでいる。」と説明し、「エルドアン氏は、このように議院内閣制を大統領制に転換させようとしたが、失敗に終わった。」とした。

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( 翻訳者:RY )
( 記事ID:37978 )