Murat Yetkinコラム:AKP-CHP連立か、やり直し選挙か?
2015年07月16日付 Radikal 紙

現段階ではHDP(国民の民主主義党)との連立は難しい。CHPとの交渉で結果が得られなければ、MHP(民主主義者行動党)の扉が再び叩かれるだろう。しかし最も可能性が高いのはCHP(共和人民党)との連立か再選挙だ。

偵察を兼ねた交渉をかさねる中、収穫があったかというと、あったらしい。
アフメト・ダヴトオール首相は15日夜、NTVの放送で「CHPとより進んだ段階にいる」と話した。状況は明らかとなっているようだ。

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AKP(公正発展党)がCHPを優先させるのはMHPとの連立への扉が閉ざされていたことを意味してはおらず、必要に応じてMHPとも話し合いが持たれたが、だがAKPはMHPのバフチェリ党首と決別した、双方の間で率直な話し合いが行われたらしい。

やはり、ダヴトオール首相が、どのように事が進んでいくかに関して具体例を挙げる必要性を感じたとき、唯一目の前にあるのは、ラマダン・バイラム後にオメル・チェリキ文化相がCHPのハルク・コチ氏に電話をかけるであろうこと、そしてそれによって交渉が継続するであろうということだ。

そしてさらに、ダヴトオール首相は経済は少しも悪化していないと説きつつ、CHPのケマル・クルチダルオール氏との会談後、ドルが下落したという例も挙げた。
ダヴトオール首相はこの話に踏み込むことを望んでいないが、インタヴューでこの話題になった際に、クルチダルオールCHP党首と省レベルの交渉を行うという筋書きも頭にあるという印象を受けた。

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15日夜、AKPがCHPと組む可能性のある連立において、おそらく最初に取り交わされる合意の話も出た。10パーセントに設定されている最低得票率制限の引き下げについてだ。
ご存知のように、CHPの新議会での第一歩は、不公平な最低得票率制限(足切り条項)の5パーセントへの引き下げを提案することであった。
ダヴトオール首相は同日、何パーセントまで下げるかは今後共同で話し合いながら明確にしていくこと、また連立協定にも書き加えることに賛成していることを明らかにした。
同様に、政党選挙法の改正についても考えていると話した。
これは6月7日の選挙の最初の具体的な成果の一つと数える必要があるだろう。

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諸政党の前に立ちはだかっている問題として、汚職事件の再審がある。
2013年12月17-25日の一斉捜査後、2014年3月30日の地方選の夜におけるAKPのバルコニーでのダヴトオール首相(当時は外相)の姿勢、態度から、首相が誰かに背を向け、誰かと手を結んでいるわけではないというのは明らかだった。

ここでの疑問は、CHP(または他の政党と言っておこう)との連立交渉が進み、しかしその間に、4人の元大臣の事件の再審が議会で他の政党の投票により議題に上がれば、これはダヴトオール首相にとって、連立回避、または交渉決裂の理由になるだろうか?ということだ。

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ダヴトオール首相は「私も含め、政治においては誰もが責任を追及されうる」と言った。
一方で「最優先事項がこのことであるべきではない、内閣組閣でなければならない」と言っている。
それから?それから、「すべての人に責任を追及される可能性がある。責任を追及されることはない、ということはない」と繰り返した。

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この問題においてさらに16世紀の兵士の格好を例にあげた。中世ヨーロッパの騎士は鎧を身にまとう。失うかもしれないものを守るためだ。一方トルコ人戦士はボレロに刀といういでたちで前進する。なぜなら勝ち取りたいものがあるからだ。
つまり?つまり、「鎧は身をまもるが動きを邪魔する。政治において鎧は重くてはいけない」
これも記さなければならない一つの見方だ。

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まとめると
・HDPとの連立は現段階で視野に入れられていない
・一方、MHPの扉はCHPとの交渉の成果が得られなければ再び叩かれる可能性も
・しかし双方の間にはしクルド問題解決プロセスがあるため、MHPとの連立は容易ではない

つまりAKPの計画には、CHPとの連立、もしくは再選挙という選択肢がある

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やり直し選挙は11月まで延ばさなくても可能である。
ダヴトオール首相が組閣できなくても、レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領が再選挙を望めば、その場合は別で、選挙は11月に行われるだろう。
一党のみの支持を得て議会決定を下し、9月か10月にやり直し選挙を行うことも可能である。つまり、ここでも絶対ということはない。

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しかしダヴトオール首相は最優先事項が組閣だと機会があるごとに繰り返している。
AKPとCHPの連立は、より広い幅広い層の人々に少しであれ息をつかせるようにみえるが、これが実現するかどうかを目にするには結局、一、二週間待つ必要がある。もちろんその間に我々が考え付かないようなサプライズは起きないだろう。帽子から新たなうさぎが飛び出すことはない。

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( 翻訳者:星井菜月 )
( 記事ID:38179 )