イエメンをめぐるアメリカ、サウジ、ダーイシュのトライアングル
2015年07月01日付 Jam-e Jam 紙


 ここ最近、イエメンの様々な地域が、サウジアラビアの戦闘機による爆撃を受けているが、そうしたなかテロ組織ダーイシュも抵抗勢力〔※フーシー派をはじめとする反大統領派のこと〕への攻撃を行っている。こうした戦闘行為の直近のものが、月曜日夜に同国の首都サナアで起きた。

 複数の情報筋が伝えたところによると、月曜日の夜に行われた攻撃は、サナアにある軍用病院の裏手で発生した。この事件では、爆弾の仕掛けられた車両一台が爆発した。フーシー派に近い筋の話によると、アンサールッラー〔※フーシー派のこと〕の指導者の一人であるファイサル・ジャヤーシュと彼の兄弟ハミードの自宅を狙ったものだという。

 数日前、この2人の近親者の一人が、サウジアラビアの戦闘機による攻撃で、殉教している。この爆発事件が起きたのは、月曜日の夜にアンサールッラー部隊の関係者や女性たちが追悼のために、彼らの自宅を訪れていたときのことだった。

 アンサールッラー部隊傘下の「アル=マスィーラ」放送局は、この攻撃により38名が負傷したと伝え、うち2名は重体とのことである。その一方で、「アル=アラビーヤ」放送局やサウジアラビア政府に近いウェブサイトなど、複数の情報筋が伝えたところによると、今回の攻撃で約20名が殺害されたとのことである。

 この事件から数時間後、テロ組織ダーイシュはインターネット上に発表した声明の中で、今回の爆破事件への関与を認めた。

 テロ組織ダーイシュが月曜日夜にアンサールッラー部隊に対して起こしたサナアでの軍事行動は、アメリカや西洋諸国の当局者がテロ、特にダーイシュとの戦いを宣言しているにもかかわらず、このテロ組織は域内諸国での自らの活動範囲を拡大中であるという事実を、これまで以上に明らかにするものだった。

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( 翻訳者:KBT )
( 記事ID:38224 )